ルアンパーバンのカオ・ソーイ屋SABURO
私は最近毎日、ランサン通りのラオス観光庁に遊びに行っています。観光庁の皆さんが私のために机を用意してくれているので、なんだか職員になった気分です。
さて、先日、同じ部屋の職員が新しく発行した雑誌「トンティアオ・ラーオVisiting Laos」をくれました。今までラオス航空の機内誌として発行されていた雑誌「ムアン・ラオ」とよく似ていますが、今回は観光庁の若手が自分たちで製作しました。
ラオス文とその対訳の英文で記述されているその雑誌の中に見開きで「地球の歩き方・ラオス編」が載っていました。
記事の内容を要約すると、ルアンパーバンの名もない小さなカオ・ソーイ屋が日本人に人気で、その理由を質すと日本のガイドブックに載ったからだという。
カオ・ソーイは辛味噌をのせたいわば坦々麺風のソバ。
日本人はその食堂のカオ・ソーイを懐かしい味だと評価してくれて、それが西洋人にも伝わったらしく、今ではさらなる評判を呼んでいる、という内容でした。
店の名前は「ナーン・べー」で地球の歩き方・ラオス編10-11年度版の100ページに紹介されています。
これは観光庁の新刊雑誌Visiting Laosの表紙です。
この記事は誰が書いたのか追いかけてみました。
記事を書いたのは観光庁のある部署の副局長だということが分かりました。
彼の話では、実は「ナーン・べー」は彼の弟がやっている食堂で、日本の雑誌に載ったことでお客が増えたと話していたので、それを記事にしたとのことでした。
私もその店に行った記憶があります。
味噌に秘訣があって、それを地元の人たちはよく知っていて、昔から人気があったらしい。
それを「地球の歩き方」が取り上げたので、日本人ばかりか欧米人も来るようになったとか。
昼過ぎには材料がなくなって店じまいします。
これは右(英語)ページです。左ページのラオス語の対訳です。
ところでなんでその店の看板に「SABURO」という名前が書いてあるのかと私はその副局長に訊きました。
すると、食堂を切り盛りしている弟が長男を持った時、懇意にしていた日本の技術専門家が彼の名前を是非、生まれたての息子に付けてくれ、と言ったので、「SABURO」にしたというのだそうです。
息子の名前はいずれラオス風の名前に変えるつもりだったらしい。
ところが、その日本人専門家の「SABURO」さんはその後まもなくラオス国内で交通事故にあって、不幸なことに亡くなってしまったそうです。
弟さんは「SABURO」さんを懐かしんでそのままの名前で息子を呼んでいるというのです。
その息子さんも今は17歳、つまり17年前に事故が起こりました。
誠実そうなその副局長の話を聞きながら、ルアンパバーに行ったら、またその店に寄ってカオ・ソーイを食べたくなりました。
これは英語ページの前にある左側のラオス語のページです。
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