ワットプー10周年、2月14-18日の大イベント
古代クメール寺院の朽ち果てた遺跡に向かって、炎天下の急な石段を手を添えながら登りました。丘の頂きにたどり着き、汗をぬぐって木陰で休みました。眼下には古代の繁栄を偲ばせる池や水田の遺跡群が広がり、吹き上げる乾いた風が心地よかったです。見渡せばはるかかなたまで続くチャンパ―サックの平野が眺望でき、徒歩の疲れを癒してくれました。これだけでも世界遺産ワットプーにやってきた甲斐があるというものです。遺構が散在するほかには何もない、というシンプルな景観は何と心地よいことでしょう。
ラオス南部の観光地がいま注目を集め始めた中で、その最大の見どころであるワットプー寺院が世界遺産登録10周年を迎えました。ラオス南部チャンパ―サック県のワットプー寺院遺跡は隣接するカンボディアのアンコールワット遺跡より建立時代が古く、貴重な古代クメール遺跡としてその歴史的価値が認められ、ユネスコの世界文化遺産に登録されたのは2001年です。
長い参道の石畳を歩きました。広々とした境内にはいまは崩れた建物の遺構が散在するばかりです。この世界遺産のエリアにはみやげものを売る店もレストランもありません。参道の左右に残る、子孫繁栄を願うリンガと呼ばれるヒンズー教由来の石列があるばかりです。
毎年2月中旬にワットプー祭りが開催されますが、10周年記念イベントは2011年2月14日から18日まで開かれます。
ヒンズー教の源であるインドか420万ドルという巨額の資金を投じてワットプー遺跡の修復に乗り出しました。これにちなんでワットプー祭りの前半の2月14~15日にはにはインドの音楽芸術アーティストが出演します。
2月18日の祭りの最終日は満月です。昼には大托鉢会が催され各地から参集した僧侶と敬虔な仏教徒が広い境内を埋め尽くします。
夕刻からは4000個の灯し火が大地をほのかに照らし、朽ちた1500年前の古代クメール遺跡群を幻想的に浮かび上がらせます。
灯し火は参道から神殿わきの池をめぐり、頂上まで続きます。
ツーリストも灯篭を水面に浮かべたり、ろうそく行列に加わって、敬虔な仏教行事に参加できます。
行事は午後6時から始まり、3時間にわたって繰り広げられ、その間、伝統音楽の演奏が会場に流れ続けます。
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