春を呼ぶ本州最南端の火祭り「望楼の芝焼き」

公開日 : 2018年02月01日
最終更新 :
筆者 : 麻巳子

本州最南端の地・潮岬の先端には約10万㎡の芝生が広がります。

昔、海軍の望楼(物見櫓)があったことから「望楼の芝」と呼ばれています。

「本州最南端の火祭り」では、望楼の芝の害虫を駆除し、新芽の育成を促すために枯れた芝を焼くイベントが行われ毎年多くの観光客が訪れます。

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ハイライトの火矢射式

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17:30~

火矢射式のスタートです。

夜の帳が下りる頃、地元串本古座高校生の弓道部の皆さんが弓道衣姿で小高い丘の上に登場しました。

凛とした姿がかっこいいです。

ドン!・・・ドン・・・!と太鼓の音が響き渡ります。

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弓矢に火が次々と点火されていきました。

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太鼓は勇壮なリズムになってきます。

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号令とともにサッと火矢を天空へ向けられました。

太鼓の音が響く会場では緊張感が漂い私も見入ってしまいます。

「離れ!!!」

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号令とともに、ビュシュ!ともいえるような音をたてて火矢が放たれると

「おぉ!」

と歓声が上がりました。

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大きく孤を描いて飛んだ弓が芝に点火されると拍手がおこりました。

点火された場所から火は円形状に燃え広がっていきます。

火矢射は交代で行われました。

クライマックスは花火と芝焼き

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2度目の火矢射後、すぐに吹き出しタイプの花火が上がったのでびっくりしました。

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次々と花火が上がります。

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花火に気を取られ、気が付けばいつの間にか周辺は暗闇になり、広がった火は火の海となってメラメラと燃え盛っていました。

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思ったより早く観客のそばまで火の海が近づいてきました。

危険なのでロープより中へは入れませんが、間近で見られ写真撮影をされる方も大勢いました。

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芝を焼く炎。

今年は芝の草丈が長いということなので、よく燃えたのではないかなと思います。

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場所を移動して道路沿いの方から撮影してみました。

こちらもロープの周辺にはギャラリーが大勢おり、ロープ越しに燃える炎を眺められてました。

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潮岬観光タワーの展望台にもギャラリーやカメラマンが多く、次回は上からも見てみたいなと思いました。

眼下に広がる炎の海の光景もすごいでしょうね。

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今年はお天気も良く、日中は震え上がるほどの寒さでは無かったため、火も燃えるから暑いかな?と思っていたのですが、日が暮れるとさすがに寒くなってきました。

背中にカイロは貼っていても指先が冷たくなってきて、カメラを持つ手が震えてしまいます。

震える手を気力で抑えながら寒さと格闘し撮影していました。今度は手持ちのカイロを持ってこようと思いながら・・・。

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燃え広がりユラユラと燃える炎はきれいで幻想的だなと眺めていたのですが、

「地獄絵図みたい」

と話していられる若い女性がいられ「なるほど~」と思ってしまいました。

感じ方って人それぞれ、ですね!

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私たちは串本で泊まりではなく、和歌山市内の自宅まで戻らなければならないため、まだまだ多くの観客がいる芝焼きを後にしました。

泊まりといえば、串本町に「大江戸温泉物語」が4月27日にオープンされるのですが、ゴールデンウィークは有りがたいことに予約でいっぱいだそうです!

会場では6時20分発の臨時バス発車のアナウンスがあり、本州最南端の火祭りもそろそろ終了といった時間になっていました。

駐車場へ戻る前に潮岬観光タワーへ寄ると、2階のレストランは終了していましたが1階の売店はまだ営業され賑わっていました。

帰りの車は渋滞するかな?と思ったけれど、渋滞は無かったのでスムーズに出られて良かったです。

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夫とふたり

「良かった~!」

「楽しかったー!また来たい!」

と話しながら、興奮が冷めぬまま自宅へと戻りました。

来年は皆さまにもぜひ生で見ていただきたいなと思います!

今年は各地で大雪や寒さが厳しいですが、芝焼きが行われると串本の春はもうすぐです。

春になれば水平線が広がる海をバックに、緑の絨毯が広がることでしょう。

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(2004年に潮岬観光タワーの展望台から撮影した望楼の芝)

<本州最南端の火祭り>

・所在地 和歌山県東牟婁郡串本町潮岬望楼の芝

・問い合わせ先 0735-62-3171(串本町観光協会)

・串本町観光協会HP

・実地日 毎年1月の最終土曜日

(※ 気象状況により延期の場合は翌週)

・交通・アクセス

*JR串本駅より車で約15分

*串本駅前から「潮岬行き」で約17分

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