恵運寺の素敵な御朱印

公開日 : 2018年02月26日
最終更新 :
筆者 : 麻巳子

和歌山市吹上に建つ恵運寺は、紀州忍術「正忍記(しょうにんき)」にゆかりのあるお寺です。

また御朱印でも非常に有名なお寺で、特に2月22日の「忍者の日」にちなみ、2月は限定の御朱印が授与されるため全国から多くの参拝者が訪れます。

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曹洞宗 大宝山 恵運寺ってどんなお寺?

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恵運寺さんは創建元和5年(1619)、曹洞宗のお寺です。

和歌山西国三十三ヶ所観音霊場 第十番札所でもあります。

寺町通りという道路沿いに建っており、通りの名前から分かるように周辺にはお寺が多い場所です。

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恵運寺さんの創建は、初代紀州藩主・徳川頼宣(とくがわよりのぶ)が紀州に入封(にゅうほう)した際に、家臣の山本図書正春も随従し、先祖の長昌の菩提を弔うために禅寺一宇を建立して長昌院と号しました。

正春がかねてより帰依していた天厳玄達大和和尚も頼宣の命により入紀し開山者となります。

後に頼宣の広厳無窮と天下泰平長昌を祈念するため寺号を広厳寺とし、長昌院広厳禅寺となりました。

寛政元年(1789)に恵運寺と改名されたお寺です。

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平成24年(2012)には日本三大忍術書のひとつ「正忍記」を書いた名取三十郎の墓石と位牌が境内にある供養塔の中から発見されたことにより話題となりました。

境内に名取三十郎のお墓が建立されています。

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本堂に安置されている御本尊は十一面観世音菩薩です。

残念ながら秘仏となっており一般には公開されていません。

弘法大師が刻んだ十一面観世音菩薩を模倣(もほう)して、小型の金の鋳造仏として作ったものを新田義貞が気に入り、自らの守り本尊として常に持って戦っていたそうです。

その観音像がご本尊の十一面観世音菩薩の胸中に納められており、開運守護仏としてお祀りされています。

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本堂にずらりと安置されているのは、十王仏で10体の仏様が並んでいます。

冥府の裁判官で有名な閻魔大王様もいらっしゃいます。

初めて拝観させていただいときに、閻魔様だけでなく十体並んでお祀りされているのが壮観で驚きました。

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中央の像が閻魔様です。

お祀りされている閻魔様はふくよかなお顔で、意外と小さな像でかわいらしい印象です。

厳しい裁きをされる閻魔様ですが昔は優しかったそうですよ。

厳しいだけでは公平な裁判はできないですものね。

2月14日のバレンタインデーは「くノ一の日」特別限定御朱印

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本堂に向かって右側の庫裏で御朱印の受付けをしています。

2月は2月2日(ニンニン)の日から28日まで「特別御朱印」を授与していただけますが、

2月14日のバレンタインデーは「くノ一の日」で特別限定御朱印が授与されます。

(※当日のみの御朱印のため終了しています)

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玄関を入って右奥の部屋に入ると、机の上のボードには御朱印の見本、書置き御朱印の見本が、机の上には書置きの現物、御朱印帳の見本と現物が置かれています。(※こちらの画像は別の日に撮影したものです)

それを見ながら中央のテーブルで申し込み用紙に書いていただきたい御朱印や願文などを記入し、御朱印帳と共に納経料を納めます。

お渡しした御朱印帳は本堂におられるご住職の方へ届けられます。

御朱印帳に挟んである紙などは取っておきます。

書置き御朱印や御朱印帳を購入された方はこちらでそれらを受け取ります。

部屋を出てまっすぐ廊下を歩き本堂へ。

本堂にご住職がおられ、こちらで揮毫していただけます。

堂内のお線香が焚かれた中でまずはご本尊にお参りです。

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2月15日は涅槃会(ねはんえ)で、お釈迦様が入滅した日です。

寺宝の「釈迦涅槃図」が公開されていました。(※公開は15日までで終了しています)

通常描かれることがないネコが描かれているという、恵運寺さんの珍しい涅槃図は必見です。

私の画像では分かりにくいので、次回公開された時に訪れられた方は、どこにネコがいるのか探してみてくださいね。

ハートの手裏剣で射止めよ!

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恵運寺さんが所蔵されている手裏剣も展示されていました。

右側の手裏剣は競技用の手裏剣ですが、左側は江戸時代の年代物とあります。

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恵運寺さんの六方手裏剣はハート型の切れ込みが特徴的です。

ハート型がかわいいく珍しいですよね。

実はこの切れ込みは毒を仕込むためためのものだと伝わっているそうです。

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これは私の御朱印帳ですが、表紙にはその手裏剣がデザインされた恵運寺さんオリジナルの御朱印帳です。

(※昨年の頒布されたもので現在は終了しています)

紀州忍術にゆかりのある恵運寺さんなので、それにちなんでぜひいただきたかった御朱印帳でした。

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こちらが「くノ一の日」の特別限定御朱印です。(※14日のみの御朱印です)

あかね色に赤く染まった忍の文字と手裏剣がデザインされた御朱印です。

平成24年に発見された名取三十郎の位牌は夫婦位牌だったそうです。

夫婦仲良く寄り添った位牌は当時の武家にはしては珍しいそうで、とても夫婦仲が良かったのでしょうね。

私もあやかって願文を家庭円満でお願いしました。

また夫婦の子孫は江戸時代を通じて繁栄出世したことにちなんで、恋愛成就、良縁祈願、安産、子孫繁栄などを祈願しています。

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右側の御朱印は書置きの御朱印です。(※14日のみの御朱印です)

書置きの御朱印は願文が「恋愛成就」のみでした。

私には恋愛成就は必要ないのですが、かわいいピンク色の用紙に心惹かれ授与していただきました。

人気のため枚数が少なくなっていましたが、ご縁があったのか私の元にきてくれて嬉しかったです。

これから恋愛される方は恵運寺さんのハートの手裏剣パワーでぜひ相手のハートを射止めてくださいね!

2月22日(ニンニンニン)は「忍者の日」特別限定御朱印

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2月22日の「忍者の日」特別限定御朱印は午前9時からでした。

9時過ぎに到着すると庫裡前にはすでに20人ほどの行列ができていました。

5人ずつ呼ばれ中へ入って行きます。

皆さん静かに並んで待たれましたが、この日は雪も降らずそれほど寒くなかったのでありがたかったです。

徐々に前の列が短くなっていき、私は9時50分ぐらいに中へ呼ばれました。

グループで分かれるのが嫌な方は次の順番になっていました。

前回と同じく奥の部屋で申し込み用紙に記入し、私は地元なので御朱印帳の受け取りは翌日でお願いしました。

実は県外から御朱印をいただきに来られる方が多く、昨年は東京から来られた方が多かったそうです。

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ご本尊にお参りさせていただくのに本堂へ行くと、入口のテーブルには数々の御朱印帳が並び本堂で御朱印を待たれていられる方々がいました。

この時点で1時間待ちで、ご住職は一心に運筆されておられましたが、あれだけの数でも1時間でかなり書いてしまわれるそうです。

本堂の奥にはお雛様が飾られていて華やかになっていました。

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こちらが「忍者の日」限定御朱印です。(※22日のみの御朱印です)

見開きで大きく「忍」の文字が輝く金色で書かれています。

シンプルかつ大胆でかっこいい御朱印です。

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ちなみにこちらは昨年の忍者の日限定の御朱印です。

印を切った指先から、金色のモクモクとした煙の先に「忍」の文字が浮かび出ているユニークな御朱印でした。

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こちらは今年の2月限定の御朱印です。

「赤達磨禅語朱印」で、今年の禅語は也太奇(やたいき)です。

見開きいっぱいに描かれた赤達磨は力強く迫力があります。

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こちらも今年の2月限定の御朱印です。

「お地蔵様にお参りしたら 一足先に桜咲く」

お地蔵様と桜に心が和む御朱印です。

もう2月も終わりだというのにご紹介が遅くなってごめんなさい。

ご紹介させていただいた御朱印は一部で、どれも本当に素晴らしいですよ。

2月の限定の御朱印は28日までですが、和歌山へお越しになられた方はぜひ!

<曹洞宗 大宝山 恵運寺>

・住所 和歌山県和歌山市吹上3-1-66

・電話番号 073-424-7633

・恵運寺HP http://eunji.jp/

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