東部6州の新型コロナウイルス関連情報と各地の企業支援(2020年4月23日)

公開日 : 2020年04月23日
最終更新 :

在ニューヨーク日本国総領事館から、4月23日付の東部6州(ニューヨーク州、ニュージャージー州、ペンシルベニア州、デラウェア州、ウェストバージニア州、コネチカット州)、プエルトリコ、バージン諸島の新型コロナウイルス関連情報が届きました。今日のお知らせには、「コロナウイルス支援・救済・経済安全保障法(CARES法)における企業支援(ウェビナーのリンクがついています)」に関するお知らせ、各州知事とNY市の市長のメッセージ、NY州の抗体検査の結果なども掲載されています。

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以下、引用掲載します。

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【連邦政府等による措置のポイント】

・本4月23日,中小企業向け支援策Paycheck Protection Program(PPP)の増額を含む追加拠出法案が連邦下院で可決されました。今後,トランプ大統領の署名を経て成立します。4,840億ドル(約52兆円)規模で,PPPへの追加資金,病院支援,新型コロナウイルス検査予算が中心となっています。

・在ニューヨーク日本国総領事館とJETROニューヨーク事務所は,4月15日,「コロナウイルス支援・救済・経済安全保障法(CARES法)における企業支援」と題したウェビナーを開催しました。ウェビナーの映像及び資料については以下から閲覧できます。

【州政府等による措置等のポイント】

(注)各州政府の措置等についても,できる限り正確な情報を記載するよう努めておりますが,ご自身に関係する事項については,米側当局が提供する情報に依拠してください。

◎(NY州)クオモ知事のメッセージ(4月23日)

- 昨4月22日の総入院者数(1万5031人)は10日連続減少。1日の入院者数(1359人)も減少しているが、3日連続1300人台であるので、更なる減少を期待。死者数は438人と4日連続で500名を下回ったものの引き続き高い水準である。スペイン風邪のような第二波がある可能性もあり、特にインフルエンザが流行り始める秋口は注意を要する。

- 養護施設は民間の施設でも、(1)個人防護具の着用・検温、(2)陽性患者の隔離、(3)入居者が感染した場合の家族への通知、(4)適切なケアができない場合の他の施設への移送、(5)体制が整わない限り再度の受け入れをしない、等の規定を遵守する必要がある。遵守の状況について今後州の保険局が調査を行う。

- 検査の目的は、(1)検査・追跡・隔離をすることにより感染率を下げること、(2)抗体検査で陽性反応が出たときに血漿治療のために献血できるようにすること、(3)州全人口における感染率を把握して再開戦略に活用すること、の3点が挙げられる。

-18歳以上の買い物目的などで外出した州民3000人を対象に実施した新型コロナウイルス抗体検査の暫定的な結果をお伝えする。検査は州内19郡40箇所(食料品店等)で無作為抽出により実施し、その結果、対象の13.9%が抗体を持っていることがわかった。データは暫定的であるものの、州人口をもとに単純試算するとこれまでに約270万人が感染した計算になり、この場合、死亡率は推定約0.5%となる。但し、州の死亡者集計(約1万5500人)には自宅で亡くなった人などは含められていないため、実際の死亡率はより高い可能性がある。

- この結果は、外出規制の緩和や企業活動再開に向けた再開戦略の意思決定に資するものとなる。また、今後はアフリカ系及びヒスパニック系コミュニティ、特に、NY市の公営住宅に住む住民を対象として検査を実施する。

・NY州の抗体検査の暫定的な結果は以下のとおりです。

(全体)

陽性反応13.9%

(性別)

女性(全体の52%)陽性反応12%

男性(同48%)同15.9%。

(地域別)

 ロングアイランド(全体の14.4%):陽性反応16.7%

 NY市(同43%):同21.2%

 ウェストチェスター郡・ロックランド郡(同9.8%):同11.7%

 その他(同32.8%):同3.6%

(人種別)

 アジア系(全体の8.8%):陽性反応11.7%

 黒人(同14.3%):同22.1%

 ヒスパニック系(同17.6%):同22.5%

 マルチその他(同2.2%):同22.8%

 白人(同57.1%):同9.1%

(年齢別)

 18-24(全体の11.6%):陽性反応8.2%

 25-34(同18.6%):同15.9%

 35-44(同16%):同13.6%

 45-54(同16.4%):同16.7%

 55-64 (同16.7%):同14.9%

 65-74(同11.7%):同11.9%

 75歳以上(同9%):同13%

◎(NY市)デブラシオ市長のメッセージ(4月23日)

- 現状を把握しやすいように新たな指標を示したい。市全体の4月21日の死者は331人、新規入院者数は227名、公立病院の救急治療室(ICU)入室者数は796人、検査の陽性率は32%であり、それぞれピークと比較すると減少しているが対応を緩める段階ではない。私たちの対応は機能しているので、引き続き自宅に待機し、他者と一定の距離を取ってほしい。

- 本日からラマダンが始まる。この間、ムスリムコミュニティに食事がいきわたるように、食事の無償配布箇所において一日50万食以上を提供するとともに、ハラルフードの需要が高い地域の32以上の配布箇所においては、配布量を更に25%追加する。

・食事の配布に関する情報は以下のサイトをご参照ください。

◎(NJ州)マーフィー知事のメッセージ(4月23日)

- 新規感染者数の増加分の減少が見られず、経済を再開させる段階にはまだない。しかし、間違った方向には行っておらず、確実に効果を出しているので、引き続きの自宅待機、ソーシャルディスタンシングをお願いする。

- 新型コロナウイルスを封じ込めるには、検査→追跡→隔離が重要。ラッガーズ大学とも協力し、まず検査数を約2倍にすることを目標とする。同大学開発の唾液検査は医療従事者や救急隊用の検査サイト等で実施されており、さらに拡大していく予定。また来週、州内の5つの発達センター(Developmental Center)における全ての入居者及びスタッフに対しラッガーズ大学開発の唾液検査を実施する。

- 失業保険に関し、先週、新たに14万人が失業保険の申請を行い、3月15日以来これまでに、85.8万人のNJ州民が失業保険の申請を行っている。NJ州労働局は全ての申請が迅速に滞りなく手続きできるように尽力する。

◎(PA州)ウォルフ知事のメッセージ(4月22日)

- 5月8日(金)を開始目標とした経済活動再開のプロセスについて,Red, Yellow, Greenの3つのフェーズに分けて地域ごとに進める。現在はRedのフェーズにある。フェーズの移行可否の判断には,州保健省が定める基準とカーネギーメロン大学が開発したモデリングツール等を使用する。判断基準の一つは14日間の平均感染者数が10万人あたり50人未満となることであるが,その他にも種々の要素を考慮して決定する。

- まず,5月8日(金)に州の北中部と北西部をYellowに移行することを目指して調査を行い,来週にも方向性を示す。移行できれば,一部の業種について,感染防止策を実施したうえで営業禁止が解除されることになる。

- これまでの感染拡大防止の取組により,感染者の急増が抑えられている。一方,感染者が出る状況は続いていることから,自宅待機,やむを得ず外出する場合のソーシャル・ディスタンシングの実施,マスクの着用といった対策を継続してほしい。

- 4月20日に発表した,一部の建設業について5月8日(金)に事業再開が可能となることに関し,全ての建設業に関して5月1日(金)から可能とすることに変更する。

 経済活動再開のプロセスの詳細については,以下のサイトで確認できます。

◎(PA州)レヴィンPA州保健省長官のメッセージ(4月23日)

- 感染者数・死者数の集計に関し,4月21日からは検査で陽性が確認された確定例に加えて推定例も含めることとしたが,一部で混乱が生じていること,死因を調査中であったり調査しても特定できない場合もあることから,推定死者数はカウントしないこととした。このため,死者数は昨日の発表より201名減少し,1,421名となっている。

- 知事が昨日発表した経済活動再開のプロセスに関しては,当初から確定例によって判断することとしており,今回の集計変更による影響はない。

◎(WV州)ジャスティス知事のメッセージ(4月23日)

- 本23日、昨日からの新たな死者数は報告されておらず、また州内の刑務所でも新型コロナウイルスの感染者は1名も確認されておらず、他州に比べればコロナウイルスを封じ込められている。しかし、これまで29名の尊い命が奪われており、これ以上州民の命が奪われないよう、引き続き、ソーシャル・ディスタンシングをお願いする。

- 失業保険に関し、3月1日以来これまでに15万人が申請し(過去の3月の平均は3400人)、全ての申請者が給付を受け取れるよう、州労働局は取り組んでいる。リマインドだが、明日金曜日(24日)22時から自営業者,独立請負人及びギグワーカーによる失業支援(Pandemic Unemployment Assistance)の申請受け付けを開始する。WorkforceWVのサイト:https://workforcewv.org/

◎(DE州)カーニー知事のメッセージ(4月23日)

- カーニーDE州知事は、デラウェア州では未だ感染者数が増えており、終息には程遠いが、同時に前を向く必要もあると述べ、経済活動を安全に再開するプロセスに州民にぜひ参加してほしいと呼びかけました。具対的には、このサイト(de.gov/economy) を訪問して、州の経済再開計画について知っていただきアイデアをいただきたい、としています。

- また、以下の日程でタウンミーティングを開催するとしています。

●中小企業向けタウンミーティング(州中小企業局及びthe Delaware Prosperity Partnershipにより開催)

・4月27日(月)午後2時- Eastern Sussex County

・4月28日(火)午後6時- Southern New Castle County

・4月30日(木)午前10時- Western Sussex County

・4月30日(木)午後6時- Newark Area

・5月4日(月)午後2時- Kent County

・5月5日(火)午後6時- Wilmington Area

・5月6日(水)午後6時- Northern New Castle County

●べサニー・ホールロングDE州副知事とのタウンミーティング

・4月29日(水)午後6時- Kent County

・5月4日(月)午後6時- Northern New Castle County

・5月6日(水)午後7時30分- Sussex County

・5月7日(木)午後6時- Southern New Castle County

詳細は以下のサイトでご確認いただけます。

◎ビジネス関連情報

・各州等のビジネス関連情報は以下をご覧ください。

【感染者数等に関する情報】

 4月23日現在,当館管轄内における新型コロナウイルスの感染者数及び死者数は以下のとおりです。(カッコ内は前日の数)

○ニューヨーク州:

 感染者数 263,460名(257,216名),死者数15,740名(15,302名)

・感染者数内訳(主なエリア)

 ニューヨーク市:

 感染者数 145,855名(142,432名),死者数10,889名(10,614名)

  NY市の内訳

   クイーンズ区:      44,904名(43,713名)

   ブルックリン区:     39,354名(38,481名)

   ブロンクス区:      31,659名(30,863名)

   マンハッタン区:     19,348名(19,025名)

   スタテン島区:      10,590名(10,345名)

 ナッソー郡:       

 32,124名(31,555名),死者数1,813名(1,764名)

 サフォーク郡:      

 29,567名(28,854名),死者数  994名(959名)

 ウエストチェスター郡:  

 25,959名(25,276名),死者数  962名(932名)

 ロックランド郡:      

 9,828名( 9,699名),死者数  322名(309名)

○ニュージャージー州:

 感染者数99,989名(95,865名),死者数5,368名(5,063名)

○ペンシルベニア州: 

 感染者数37,053名(35,684名),死者数1,421名(1,622名(※含推定者数))

○デラウェア州:   

 感染者数 3,308名( 3,200名),死者数   92名(   89名)

○ウエストバージニア州:

 感染者数  981名(   939名),死者数   31名( 26名)

○コネチカット州フェアフィールド郡:

 感染者数 10,008名( 9,883名),死者数 615名(584名)

○プエルトリコ:   

 感染者数 1,416名(  1,252名), 死者数 63名(  69名)

○バージン諸島:   

 感染者数    54名(     54名), 死者数  3名(   3名)

【医療関係情報】

◎CDCはホームページ上で新型コロナウイルスの典型的症状として「熱,咳,息切れ」を挙げています。これらの症状があり,感染が疑われる場合は医療機関に電話で相談をした上で,医療機関の指示に従って受診してください(特定の医療機関がない場合には地元保健当局等(NY市の場合は311)に電話してください)。

・新型コロナウイルスに関する予防措置については以下のサイトをご覧ください。

・ニューヨーク市作成の新型コロナウイルスに関するファクトシート(発症した場合等の対応が日本語で記載されています)

◎当地の病院やクリニックは,完全予約制を導入し,付き添い人数を制限(一人のみ)するなど予防措置をしながら外来を受け付けているところが多い模様です。また,一部の病院では電話診察,オンライン診療(有料)を導入しているところもあるようです。ただし,当地の医療事情については,日々状況が変化しますので,皆様ご自身で病院やクリニックのHPや直接電話するなどして,ご確認くださるようお願いします。

【領事窓口業務日及び受付時間,検温,マスク等の着用について】

◎在ニューヨーク日本国総領事館では,現在,領事窓口の業務日を月・水・金(除,休館日)の週3日とし,受付時間を10時30分~13時(査証申請受付は12時~13時)に短縮しています。なお,電話でのお問い合わせは月曜~金曜まで受け付けております。また,ご来館の際にはマスク着用をお願いするとともに,ご来館時に当館ビル1階受付にて検温(摂氏37.5度以上の場合は入館をお断りしています。)を実施しております。

詳細は以下リンク先をご参照ください。

【当地から日本への直行便に関する情報】

 4月19日より,当地から日本への直行便は原則として ANA の週1便のみとなっています。日本への渡航をご検討されている方はご留意ください。

◎当館ホームページ上に新型コロナウイルス関連情報のページを作成しております。

 御不明な点がありましたら当館まで御連絡をいただけますようお願いします。(電話:212-371-8222)

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【在ニューヨーク日本国総領事館】

・住所: 299 Park Avenue, 18th Floor, New York, NY 10171

・TEL: 212-371-8222

・FAX: 212-319-6357

筆者

アメリカ・ワシントンDC特派員

舞林鳥 恵

【地球の歩き方】では、2013年から、ワシントンDC周辺はじめアメリカ各地の観光名所や魅力的な穴場スポットの情報をお届けしています。

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