アメリカ東部6州、バージン諸島とプエルトリコの新型コロナウイルス関連情報(2020年4月30日)

公開日 : 2020年04月30日
最終更新 :

在ニューヨーク日本国総領事館から4月30日付のお知らせが届きました。少しずつ事業の再開が始まったアメリカ東部ですが、ウェストバージニア州でも5月4日0時1分より自宅待機令が解除され自宅待機推奨令(Safer at Home Order)が発効されることが決まったそうです。国内各地では経済復興計画が発表され徐々に再開に向かって進んでいる様子が報道されています。

一方で、ジョンズ・ホプキンズ大学のまとめによると、4月30日(23:32)現在、アメリカ国内の新型コロナウイルス感染者数は106万9424名(お亡くなりになった方は6万2996名)という報告が出ています。まだ予断を許さない状況のようですので、皆さま、くれぐれも体調など崩されませんようどうぞご自愛くださいね。

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以下、在ニューヨーク日本国総領事館からのお知らせを引用掲載します。

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【スポーツ庁によるスポーツ・運動の留意点と運動事例について】

スポーツ庁では,外出の自粛が続き屋内で過ごす時間が長くなると,体力の低下や生活習慣病の発症や生活機能の低下をきたすリスクが高まるとして,新型コロナウイルスの感染拡大を防止しつつ,安全・安心に運動・スポーツに取り組む方法や具体的な運動を以下のホームページで案内しています。小さいお子様から高齢者まで幅広い年齢層の方を対象とした情報が掲載されていますので,ご活用ください。

「新型コロナウイルス感染対策 スポーツ・運動の留意点と,運動事例について」

【州政府等による措置等のポイント】

(注)各州政府の措置等についても,できる限り正確な情報を記載するよう努めておりますが,ご自身に関係する事項については,米側当局が提供する情報に依拠してください。

◎(NY州)クオモ知事のメッセージ(4月30日)

- 昨4月29日の総入院者数は1万1598人で17日連続減少し,1日の入院者数(3日間平均)も933人と3日連続で1000人を下回った。

- 同日の死者数は306人に減少し5日連続300人台が続いている。

- 何度も繰り返すが,社会経済活動の再開はファクトとデータに基づいて判断すべき。重要なことは(1)ウイルス検査の結果に注目し,感染率を表す実効生産数Rtを1.1以下に維持すること,(2)病院では一般及びICUのベッドの少なくとも30%を常に利用可能とした上で30日分の個人防護具を備蓄することである。

- 感染率をコントロールするためには検査・追跡・隔離が極めて重要。検査については,連邦政府の支援を得つつ,現在1日3万件の検査を4万件に増やしていく。

- 本日は追跡について焦点を当てる。感染が判明した場合,感染者の過去の行動を追跡し,できるだけ早期に濃厚接触者を特定し,隔離することにより感染拡大を防ぐことができる。そのためには(1)感染者の報告,(2)感染者との面談による濃厚接触者の特定,(3)濃厚接触者への通知・面談・隔離,(4)濃厚接触者へのフォローアップ,の実施が肝要である。

- 追跡の課題はその規模である。昨日の感染者は4681名であり,濃厚接触者も莫大な数に上る。先週,検査・追跡・隔離プログラムがブルームバーグ前市長の協力を得て開発・実施される旨を発表したが,追跡要員は10万人あたり少なくとも30名必要であり,感染者数次第で州全体で6400人から1万7千人必要となる。そのため,ブルームバーグ慈善財団,ジョンズ・ホプキンス大学,NY州保健局が連携して,追跡要員の採用・訓練等を実施するとともに,効果的な追跡を行うためのルールブックを作成し公開する。また,NJ州・CT州とも連携する。

- エッセンシャルワーカーが使用するNY市地下鉄では特に深夜にマスクを着用しないホームレスが多く見受けられるなど環境が急速に悪化しているため,MTAに改善を要請した結果,MTAは,午前1時から午前5時の間,地下鉄の運行を停止して駅・車両の消毒を毎日実施することになった。停止中の代替手段として,MTAは無料のバス・バン等を提供する。また,運航停止はないもののロングアイランド鉄道(LIRR)・メトロノース鉄道も毎日消毒する。この運行停止措置は5月6日(水)から開始する。

◎(NY市)デブラシオ市長のメッセージ(4月30日)

- 深刻な被害を受けている公営住宅に3か所の検査センターを増設したが,今週末に公立病院の系列2か所で検査センターを開設する(注)。また,今週に11ある公立病院全てに検査センターを設置した上で,5月中旬には30か所まで増やす。この結果,今週1万4000件/週である検査数は,5月中旬には4万3000件/週となる見込み。今後も検査体制を拡大する。

- マスク等を確保できない市民のため,鼻と口を覆うためのものを無償で配布する。まずは5月2日から5日まで,深刻な被害を受けているコミュニティを中心に公園において10万枚を配布する。配布時間・場所等については,nyc.gov/facecoveringsにアクセスして確認してほしい。

- 市民が他者と一定の距離を十分に取っているかを確認するために,新たに1000人を雇い巡回する。措置を遵守してほしい。

(注)開設済/予定の検査センターは以下のとおりです。

開設した3か所:"Jonathan Williams Houses, Williamsburg, Brooklyn", "Woodside Houses, Woodside, Queens", "St. Nicholas Houses, Harlem, Manhattan"

新たに開設する2か所:"Ida G. Israel Clinic, Coney Island, Brooklyn" and "Dyckman-Clinca de Las Americas, Inwood, Manhattan"

◎(WV州)ジャスティス知事のメッセージ(4月30日)

- 5月4日(月)0時1分より,自宅待機令(Stay at Home order)を解除し,自宅待機推奨令(Safer at Home Order)を発効する。感染が拡大したため,自宅待機令を更に強化した行政命令を適用中の郡については,明日,別途ガイドラインを示す予定。自宅待機推奨令(Safer at Home Order)の概要は以下のとおり。なお,同命令は,今後,事業の再開が進むにつれて,改訂していく予定。

・必要不可欠でない目的での外出は避け,自宅待機を推奨(※自宅待機が義務から推奨に変更)。

・従業員が10人以下の小企業の再開を許可。ただし,ソーシャル・ディスタンシングや消毒等の衛生管理を徹底すること。

・レストランは,持ち帰り,デリバリー及び屋外での飲食に限り,営業を認める。

・ペットのグルーミング店の再開を許可。ただし,ソーシャル・ディスタンシングや消毒等の衛生管理を徹底すること。

・理髪店,ヘア・ネイルサロンの再開を許可。ただし,予約制,顧客は車などの店舗外で待つことを求める。

・教会等の再開。

・25人以上の集団での行動は禁止。(※自宅待機令では10人であったところ,25人に引き上げ)

・高齢者等,感染のリスクの高い人は,可能な限り最大限,自宅待機することを強く推奨。

詳細は下記サイトもご参照ください。

https://governor.wv.gov/News/press-releases/2020/Pages/COVID-19-UPDATE-Gov.-Justice-announces-%E2%80%9CSafer-At-Home%E2%80%9D-order-to-replace-%E2%80%9CStay-At-Home%E2%80%9D-order.aspx

- 27日(月),28日(火),29日(水)とウイルス検査の累計陽性率が3%以下の日が3日続いたので,本30日から正式に必要不可欠でない手術等,外来治療(歯医者,セラピー,精神科等)及び託児所(ウイルス検査体制等を整えることを条件)の再開を許可する。詳細は下記サイトもご参照ください。

- 5月4日(月)に,再開を予定している事業のうち,従業員が10人以下の小企業,レストランの屋外での飲食に限った営業(テイクアウト・デリバリーは引き続き可)及び宗教施設に関する再開に向けたガイドラインをウェブ上で公開しているので,確認してほしい(リンク:https://governor.wv.gov/Pages/The-Comeback.aspx)。同様に,5月4日の週において再開を予定している,ヘア・ネイルサロン,ペットのグルーミング店のガイドラインについては,現在各事業の委員会等が検討しており,準備中。

- 5月11日の週において,具体的にどの事業の再開を認めるかについては,来週月曜日(5月4日)に発表する予定。

- 5月14日から,無観客でだが,競馬を再開することを検討している。

◎(NJ州)マーフィー知事のメッセージ(4月30日)

- 本30日,ホワイトハウスにてトランプ大統領を表敬し,連邦政府からの臨時病院や人工呼吸器の支援に感謝するとともに,NJ州の活動再開計画について協議し,ウイルス検査及び財政支援について要請した。同表敬を受け,連邦政府からは55万の検査キット及び州内の358の介護施設向けにPPE(個人防護具)の提供を受けることが決定した。トランプ大統領他,ホワイトハウスのリーダーシップに感謝。

- 5月2日(土)より,制限付きだが,州立及び郡立公園,ゴルフ場の再開を許可する。公園・ゴルフ場内でもソーシャル・ディスタンシングを守り,他者と一定の距離を保てない場合は,マスク等,鼻と口を覆うものを身につけてほしい。(公園やゴルフ場を利用するにあたっての制限等,詳細については,下記サイトをご参照ください。)

- 全てのNJトランジットの職員がコロナウイルス検査を受けられるようにする。フロントワーカーたちが利用する交通機関の安全を確保することは重要である。

- 早ければ来週末から,NJ州矯正局の職員及び受刑者へのウイルス検査を実施する。

◎(PA州)レヴィンPA州保健省長官のメッセージ(4月30日)

- 個人保護具(PPE)について,州内の介護施設等の長期療養施設に対しては4月1日以降計1378回の供給を実施。医療従事者に対しては,感染拡大以降N95マスク400万個,ガウン24万1千着,医療用マスク130万個,グローブ130万組,フェイスシールド8万個を提供。今後,経済活動を再開するにあたってもPPEの確保が重要であり,これらを州に販売できる企業は州政府のサイトから情報を登録してほしい。

 PPEの調達に関する州政府のサイトは以下からアクセスできます。

◎(フィラデルフィア市)ファーリー保健局長のメッセージ(4月30日)

- 新型コロナウイルスに注目の集まる状況であるが,子供のいる親は他の感染症に対する予防接種を忘れないでほしい。特に,麻疹(measles)の予防接種に関し,新型コロナウイルスの感染拡大前は生後12-18か月の幼児の非接種率が22%であったが,これが直近では37%に上昇している。多くの病院は診療を

続けているので,該当する子供に接種させてほしい。

◎(DE州)カーニー知事のメッセージ(4月30日)

- デラウェア州では未だ感染拡大状況は深刻であり,特に,Sussex郡のルート113に面する地域は感染流行地(hot spot)となっている。デラウェア州民は生活に必要不可欠な用事もしくは必要不可欠な事業に従事する以外は自宅に待機してほしい。外出時には,布などで鼻と口を覆ってほしい。手洗いを励行してほしい。危機感を持ち続け,こちらのサイト(de.gov/coronavirus)で最新情報を得てほしい。

- 本30日,カーニーDE州知事は行政命令を発出し,コロナウイルスのために収入が減り賃料が支払えなくなった賃貸人を守るため,月額以上の延滞料請求を禁止し,また,65歳以上の高齢者の学校財産税控除の申請期間を6月1日まで延長する旨命じました。また,死亡報告書作成の電子化を命じています。詳細はこちらからご確認いただけます。

◎ビジネス関連情報

・各州等のビジネス関連情報は以下をご覧ください。

【感染者数等に関する情報】

 4月30日現在,当館管轄内における新型コロナウイルスの感染者数及び死者数は以下のとおりです。(カッコ内は前日の数)

○ニューヨーク州:

 感染者数  304,372名(299,691名),

 死者数 18,321名(18,015名)

・感染者数内訳(主なエリア)

 ニューヨーク市:

 感染者数  167,478名(164,781名),

 死者数 12,514名(12,325名)

  NY市の内訳

   クイーンズ区: 51,631名( 50,741名)

  ブルックリン区: 44,872名( 44,236名)

   ブロンクス区: 37,244名( 36,600名)

   マンハッタン区:21,920名( 21,604名)

   スタテン島区:11,811名( 11,660名)

 ナッソー郡 35,854名( 35,505名),死者数2,111名(2,077名)

 サフォーク郡:33,664名( 33,265名),死者数1,228名(1,205名)

 ウエストチェスター郡:28,970名( 28,626名),死者数1,144名(1,119名)

 ロックランド郡:1,1708名( 11,586名),死者数 370名(  364名)

○ニュージャージー州:

 感染者数  118,652名(116,264名),死者数 7,228名(6,770名)

○ペンシルベニア州:

 感染者数  45,763名( 44,366名),死者数   2,292名(2,195名)

○デラウェア州:

 感染者数     4,734名(  4,655名),死者数     152名(  144名)

○ウエストバージニア州:

 感染者数 1,125名(  1,109名),死者数      44名(   40名)

○コネチカット州フェアフィールド郡:

 感染者数  11,294名(10,985名),死者数  810名( 774名)

○プエルトリコ:

 感染者数     1,539名(  1,433名),死者数      92名(   86名)

○バージン諸島:

 感染者数        66名(     62名),死者数       4名(    4名)

【医療関係情報】

◎CDCはホームページ上で新型コロナウイルスの典型的症状として「熱,咳,息切れ」を挙げています。これらの症状があり,感染が疑われる場合は医療機関に電話で相談をした上で,医療機関の指示に従って受診してください(特定の医療機関がない場合には地元保健当局等(NY市の場合は311)に電話してください)。

・新型コロナウイルスに関する予防措置については以下のサイトをご覧ください。

・ニューヨーク市作成の新型コロナウイルスに関するファクトシート(発症した場合等の対応が日本語で記載されています)

◎当地の病院やクリニックは,完全予約制を導入し,付き添い人数を制限(一人のみ)するなど予防措置をしながら外来を受け付けているところが多い模様です。また,一部の病院では電話診察,オンライン診療(有料)を導入しているところもあるようです。ただし,当地の医療事情については,日々状況が変化しますので,皆様ご自身で病院やクリニックのHPや直接電話するなどして,ご確認くださるようお願いします。

【領事窓口業務日及び受付時間,検温,マスク等の着用について】

◎在ニューヨーク日本国総領事館では,現在,領事窓口の業務日を月・水・金(除,休館日)の週3日とし,受付時間を10時30分-13時(査証申請受付は12時-13時)に短縮しています。なお,電話でのお問い合わせは月曜-金曜まで受け付けております。また,ご来館の際にはマスク着用をお願いするとともに,ご来館時に当館ビル1階受付にて検温(摂氏37.5度以上の場合は入館をお断りしています。)を実施しております。

詳細は以下リンク先をご参照ください。

https://www.ny.us.emb-japan.go.jp/oshirase/2020-03-30.html

◎当館ホームページ上に新型コロナウイルス関連情報のページを作成しております。

 御不明な点がありましたら当館まで御連絡をいただけますようお願いします。(電話:212-371-8222)

▪   ▪   ▪

【在ニューヨーク日本国総領事館】

・住所: 299 Park Avenue, 18th Floor, New York, NY 10171

・TEL: 212-371-8222

・FAX: 212-319-6357

データ

COVID-19 Dashboard by the Center for Systems Science and Engineering (CSSE) at Johns Hopkins University (JHU):

筆者

アメリカ・ワシントンDC特派員

舞林鳥 恵

【地球の歩き方】では、2013年から、ワシントンDC周辺はじめアメリカ各地の観光名所や魅力的な穴場スポットの情報をお届けしています。

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