【ワシントンDC、メリーランド州、バージニア州】 新型コロナウイルスに関する注意喚起(第36報):当地における感染状況等(5月13日現在)
在アメリカ合衆国日本国大使館から、5月13日付のワシントンDC、メリーランド州、バージニア州の新型コロナウイルス関連のお知らせが届きました。
ワシントンDCの非常事態宣言および公衆衛生上の緊急事態宣言の延長などに関する市長令、メリーランド州の外出禁止令(Stay-at-Home Order)の解除と自宅待機に関する勧告(Safer-at-Home Public Health Advisory)、バージニア州の再開フェーズ1への移行(北部バージニアは延期)についての情報などが詳しく掲載されています。
以下、本文を引用掲載します。
***
●本日現在の当地(DC,MD,VA)における新型コロナウイルスの感染状況をお知らせします。
●各州政府の主な措置等についてお知らせします。
1.本日(5月13日)18時現在の当地における感染者数は以下のとおりです。
(1)ワシントンDC:6,584名(死亡350名)
◎地域別感染者数はこちら
(2)メリーランド州:34,812名(死亡1,694名)
◎地域別感染者数はこちら
(3)バージニア州:26,746名(死亡927名)
◎地域別感染者数はこちら
◎DMV における感染者数の推移
2.各州政府の措置等
(1)ワシントンDC
ア 本日,非常事態宣言及び公衆衛生上の緊急事態宣言の延長等に関する市長令が発令されたところ,主な内容は以下のとおりです。
・非常事態宣言及び公衆衛生上の緊急事態宣言を6月8日まで延長する。また,関連するすべての措置についても,一部変更の上,6月8日まで延長する(市長令II)。
【主な変更点】
○個人のマスク(またはフェイスカバー)着用要件:他者がいる場での基幹的または最低限の基本行動を取る際(食品店への入店含む),社会的距離を維持できない必要不可欠な移動の際,公共交通機関(駅・ターミナル含む)・タクシー等利用の際など。
※マスク着用要件の例外:9歳以下の子供(ただし,2~9歳の子供のマスク着用を強く推奨),許可されたレクリエーション活動に参加する際,社会的距離が維持できる場合の基幹的移動の際など(III)。
○基幹的ビジネスにおけるマスク(またはフェイスカバー)着用の要件(IV)。
○DC再開の準備:DC政府の公園・レクリエーション部門が,(公園,運動場等の)屋外施設を安全に再開できるかどうか検討する。市の管理者は,DC政府運営のオフィス等の運営を回復するための推奨計画を策定する(V)。
○同じ世帯でない10人超の集会の禁止を継続する(VI)。
・本令に故意に違反した個人または団体は,罰金,営業の一時停止,または免許の取り消しを含む制裁措置や罰則を含む民事,刑事,行政上の罰則の対象となる。違反の報告は311に連絡するように(IX)。
・本令は,5月16日午前0時1分から6月8日まで有効,または,非常事態宣言が延長されるか,後続の市長令によって,取り消し,置き換え,または修正されることもある(X)。
◎詳しくはこちら(新たな市長令)
イ 本日,バウザーDC市長等が記者会見を行ったところ,主な内容は以下のとおりです。
・DC再開の評価基準は,市中感染,検査能力,医療システム能力,公衆衛生システム能力(会見資料3枚目)。
・再開には,市中感染が14日間継続的に減少する必要があり,現時点で4日間減少している。また,実効再生産数は3日間1以下である必要があり,現時点で,2日間0.91となっている(4枚目)。
・検査能力は,現時点で再開に必要な能力([1]基礎疾患がある人,[2]リスクのある医療従事者,[3]基幹的労働者,[4]すべての新たな陽性患者と濃厚接触している人)を満たしている(5枚目)。
・医療システム能力は,7日間80%以下の収容力である必要があり,現時点で76%の収容力で,14日間80%以下となっている(6枚目)。
・公衆衛生システム能力として,新たな陽性患者の接触追跡を1日以内に行い,濃厚接触者の追跡を2日以内に行う必要があるが,現時点で,優先的な人口及びその濃厚接触者のみの追跡を行っている(7枚目)。
・(5月15日が期限となっていた)外出禁止令を6月8日まで延長する。データを基に,前倒しにして再開することも可能である(8枚目)。
◎会見資料
(2)メリーランド州
ア 本日,州知事が記者会見を行ったところ,主な内容は以下のとおりです。
・15日午後5時より外出禁止令(Stay-at-Home Order)を解除し,自宅待機に関する勧告(Safer-at-Home Public Health Advisory)に移行する(会見資料8枚目)。
・小売り店は最大収容数の50%を上限として再開可。店の外でのピックアップと配達のオプションは引き続き強く奨励。例としては,洋服屋,靴屋,ペットの美容師(Pet groomer),アニマルシェルター(animal adoption shelters),洗車サービス,アートギャラリー,本屋。
・製造業は安全・公衆衛生ガイドラインに従う形で操業開始可。
・教会や礼拝所は再開可。アウトドアでの集会が強く推奨されるが,最大収容数の50%を上限として適切な安全策をとった上で屋内での集会も可。
・パーソナルサービス(床屋と美容院)は予約のみ,50%の収容を上限として再開可。適切な安全ガイドラインに則る必要がある。
・事業者は「Maryland Strong: Back to Business Pledge」を印刷して,店頭・オフィスに貼ることで,顧客にベストプラクティスを行い,厳しい安全に関するガイドラインに従っていることを示すべき。プレッジと産業ごとのベストプラクティス・ガイドラインは以下のリンクから確認できる(13枚目)。
・昨日,郡のリーダーと電話会議を行い,州レベルの制限解除はゆっくりと進めること,ステージ1への移行に関して郡ごとに異なる決定を認めるコミュニティ重視のアプローチをとることを確約した(14枚目)。
・すべての郡が同じ状況にあるわけではないことは理解している。プリンスジョージズ郡とモンゴメリー郡はすでにステージ1に移行しないことを発表している。
・すべての州民,特に高齢者やハイリスクの方々は,できるかぎり自宅待機を続けるべき。雇用者はテレワークを推進し続けるべき。すべての州民は屋内の公共空間,公共交通機関,小売り店内ではマスクをつけるべき(15枚目)。
・すべての州民は物理的距離をとり,10人超の集会を避けるべき。手洗いや頻繁にふれるエリアを消毒することも忘れないように(16枚目)。
・ステージ1への移行によって入院数,ICUのケースが急激に増加することなく,市中感染によるアウトブレイクが起こらなければ,ステージ2に移行する準備が整ったことになる。
◎詳しくはこちら(報道発表)
◎会見資料(「MARYLAND STRONG ROADMAP TO RECOVERY: STAGE ONE」)
◎新たな知事令
・II.・・・10人超の集会禁止
・III.・・・再開可能なビジネス,施設等
・IV.・・・引き続き閉鎖が求められるビジネス,施設等
◎参考:「復興のためのロードマップ」要旨(当館作成)
※ステージ1の具体的な内容については,本日の報道発表,会見資料,知事令をご確認ください。
イ 本日,州政府は,ウェストミンスターのキャロル郡農業センター(Carroll County Agriculture Center)に新型コロウイルスのためのドライブスルー検査場を新設することを発表しました(5月14日~)。これにより州内の同種の検査場は 9 か所となります。対象は症状のある州民のみで,検査を受けるためには医師の指示書(order)および予約が必須となります。
◎詳しくはこちら(報道発表)
(3)バージニア州
ア 5月12日,州知事命令62号及び公衆衛生上の緊急事態令4号が発令され, 5月15日を予定するバージニア州の再開フェーズ1への移行について,北部バージニアは延期となり,同地域では5月28日午後11時59分まで現行の規制が継続されることが発表されました。
○対象とされている北部バージニアの地域
アーリントン郡,フェアファックス郡,ラウドン郡,プリンス・ウィリアム郡,アレキサンドリア市,フェアファックス市,フォールズチャーチ市,マナサス市,マナサスパーク市,ダンフリース町,ハーンドン町,リーズバーグ町,ヴィエナ町
◎詳しくはこちら(報道発表)
◎州知事命令62号及び公衆衛生上の緊急事態令4号
イ 本日,州知事が記者会見を行ったところ,主な内容は以下のとおりです。
・5月18日から,一部のDMVオフィスが,オンラインで行うことができない一部の手続きに限り,予約の上,手続き受付を再開する(北部バージニアのオフィスは再開しない)。
・フェーズ1への移行:州全体のデータにおいて,フェーズ1移行のために良い方向に向かっている(注:北部バージニア以外は5月15日から再開予定)。フェーズ1は電灯のスイッチを入れるものではなく,調光器を少し上げるようなものである。
・北部バージニアでは,陽性割合は下がっているもののいまだ高い水準にあり,新型コロナウイルスでの入院数も多いため,同地域については現行の規制を2週間継続することとした。
◎詳しくはこちら(会見動画)
◎参考:バージニア再開ガイドライン要旨(当館作成)
(注)各州政府の措置等についても,できる限り正確な情報を記載するよう努めておりますが,ご自身に関係する事項については,米側当局が提供する情報に依拠してください。
(注)上記のほかにも,連邦・州・地方政府(郡,市など)レベルで感染拡大を抑制するための各種措置がとられています。特にお住まいの郡や市など地方政府が発信する情報には生活に密接に関わるものが多く含まれていますので,各自において最新情報の把握に努めてください。
3.航空会社の運航状況
(1)5月12日,全日本空輸(ANA)は,6月1日から15日までの日米間の運航スケジュールを更新しました。ワシントンDC-東京便については,6月15日までの運休が発表されています。
◎詳しくはこちら
(2)その他,各社とも大幅に運航を減らしています。各社の運航状況は以下のサイトを御参照ください。
◎日本航空(JAL)
◎ユナイテッド航空
◎デルタ航空
◎アメリカン航空
4.当館ホームページに新型コロナウイルス関連情報を掲載しています。情報収集の一助としてご活用ください。
◎当館 HP(新型コロナウイルス関連情報)
5.当館では, 3 月18 日以降,当館領事班の人員体制を縮小しています。お急ぎでない手続きについては,ご来館の時期を再検討願います。
◎当館領事窓口をご利用予定の皆様へ(お願い)
6.新型コロナウイルスの感染・疑いがある旨診断された場合は,当館(領事班)まで御一報願います。
■在アメリカ合衆国日本国大使館
住所:2520 Massachusetts Avenue N.W., Washington D.C., 20008, U.S.A.
電話:202-238-6700(代表)
(2年前、桜がつぼみくらいの時期にワシントンDCのタイダルベイスンで撮った写真です。1日も早くこの状況が収束に向かい、多くの人々がDCを訪れることができるように祈念しています。皆さま、くれぐれも体調など崩されませんようご自愛くださいね)
筆者
アメリカ・ワシントンDC特派員
舞林鳥 恵
【地球の歩き方】では、2013年から、ワシントンDC周辺はじめアメリカ各地の観光名所や魅力的な穴場スポットの情報をお届けしています。
【記載内容について】
「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。
掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。
本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。
※情報修正・更新依頼はこちら
【リンク先の情報について】
「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。
リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。
ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。
弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。