アメリカ製 vs 日本製 ☆アメリカで人気のキッチン用品とは?

公開日 : 2020年12月29日
最終更新 :

アメリカのキッチン同様、日本の台所でも、電子レンジやオーブントースターをはじめ、コーヒーメーカーや炊飯器などさまざまな電化製品が使われている昨今ですが、学生時代にホームステイしたボストンのイタリア人街の小さなアパートのキッチンで、初めてキッチンのカウンターの隅に置かれていた黒い電化製品を見たときとても驚いたものでした。狭い台所のカウンターの上にはコーヒーメーカーとその道具以外何も置かれていなかったため、使う頻度が高いものに違いないという予想はついたのですが、それがいったい何なのかは検討がつきませんでした。

ホストマザーのロバータさんに尋ねると、電動缶切りだと教えてくれました。当時の缶オープナーは現在出回っているさまざまな電動の缶オープナーより無骨で大きかったので、使う頻度がそれほど多くないはずの缶切りにわざわざスペースをとっていることを不思議に感じたのですが、「使う頻度が少ない」というのは日本人の学生としての私の思い込みであって、1週間も経たないうちに、アメリカ人の主婦が缶切りを使う割合は日本の場合よりもはるかに多いのかもしれないということを思い知らされました。実家の母が缶詰の野菜やスープを開けて夕食を作っている姿を見たことはまったくありませんでしたが、ロバータさんは、頻繁にその缶切りでともろこしやグリーンビーンズなどの缶詰を開けて夕食を作っていました。また、パンプキン、チェリー、りんごなど缶入りのパイ・フィリングやコンデンスミルクを使ったデザートも焼いていたので、ロバータさんのキッチンの中では電動缶切りがとても活躍していました。ロバータさんに限らず、アメリカでは電動式の缶オープナーを使う家庭をよく見かけます。

余談ですが、実家でコンデンスミルクといえば、新鮮なイチゴに甘味をつけるためにとろりと垂らして使う程度だったので、コンデンスミルクを一缶使ったクッキー・バーという焼き菓子作りも、目からうろこの体験でした。

Japanese can opener.jpg

私の義母が初めて日本を訪れたとき、片手で使えて場所をとらずに収納できる日本製の缶切りに感動し、アメリカの3人の義姉たちへのおみやげにと言って買い込んでいるのを見てびっくりしたことがありましたが、私も、アメリカに移住してからもずっと日本製の缶切りを愛用しています。帰国時に細長い固形刀型の缶切りを買っているので、これまで一度も電動缶オープナーを購入しようと思ったことがありません。キッチン用品の断捨離をしたときに古くなった缶切りを処分してしまったので帰国時に新しいのを買うつもりでしたが、帰国が先延ばしになったので、先日アメリカのAmazon.com(アマゾン)で「Japanese can opener(ジャパニーズ・缶オープナー)」と入力し、愛用していた形と同型のがあるかどうか検索してみました。あいにく細長いものは見つかりませんでしたが何点かお気に入りになりそうな候補を発見。KORIN Japanese Can Opener (Ganji Kankiri)「ガンジー缶切り」は、91%以上のカスタマーから4つ星以上の高評価を得ているようです。クリスマスの忙しい時期にもかかわらず5日で届きました。見た感じも日本製の缶切り感たっぷり。笑

刃が大きいので切ったあと缶の上側にできるギザギザも少し大きめにできるような気がしましたが、次々と缶を開けながら久々に日本のキッチン小道具を満喫。缶入りのコーン、かぼちゃ、サーモン缶、お豆......日本製のガンジー缶切りの使い勝手を試していたら、2階から下りてきた夫に、「開けた缶はすべて夕食の料理に使ったほうがいいね。でも、どうやってそれら全部を料理するの?」と訊かれてしまいました。

ちなみに、下の画像はアメリカ製の手動の回転刀型缶切りです。缶の上部の左側のリムに固定させ回転させながら切ることも、缶の右側のリムに固定させて使用することもできるので便利ですが、日本製の2倍のサイズなので、電動式の比ではありませんがやはり収納スペースはとるんですよね。

American can opener.jpg

アメリカでもミニマリズムが注目されているので、これからますます日本製のキッチン雑貨がトレンドになっていくかもしれません。

Upper can opening.jpg

筆者

アメリカ・ワシントンDC特派員

舞林鳥 恵

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