海外旅行・観光情報の「地球の歩き方」TOP > 特派員ブログ > ヨーロッパ  > イギリス/ウェルシュプール特派員ブログ

イギリス/ウェルシュプール特派員ブログ キャノン 純子 さん

イギリス・ウェルシュプール特派員が現地からヨーロッパ地域に至るまで、旅行・観光・食事などの現地最新情報をお伝えします。

Suet Mae! (シュマイ!こんにちわ!)
前回はイギリスの春の花「ブルーベル」をご紹介しましたが、先日、ボドナントガーデンのキングサリが例年よりも早く満開になったと管理するナショナル・トラストが現在の様子を動画で公開しました。

昨年、満開の時期を見逃してしまったため、2020年の今年は春を迎えてから、ロックダウンの解除とキングサリの見頃、どちらが早いかと気にしていたのですが、残念ながら、今年も美しいキングサリのトンネルを歩くことはできないようです。

それでも、今しか見られない"今年のキングサリのトンネル" をバーチャルとはいえ、見逃さずに観賞できるのはうれしいサービスです。
今回はウェールズが誇る名園「ボドナントガーデン」をご紹介します。
現在、無料で配信されている動画「美しいキングサリのアーチ」もぜひ、お楽しみください。

■ ウェールズ屈指の名園「ボドナントガーデン」
ボドナントガーデン(Bodnant Garden)は北ウェールズ、コンウィ(Conwy)渓谷の森のなかにある、ウェールズ屈指のイギリス庭園です。
1874年、白い石鹸の作り方を発明し、財を得た科学者ヘンリー・デイビス・ポーチン(Henry Davis Pochin)が、ボドナントの地を購入したのが始まりで、娘のローラ・マクラーレン(Laura Mclaren)、孫のヘンリー・ダンカン・マクラーレン(Henry Duncan Mclaren)の3代によって完成されました。
現在は自然保護団体ナショナル・トラストが管理・運営しています。
コンウィ川に面する急斜面を利用した5段のテラス式ガーデンと谷間のウッドランドで構成される庭園は広さ80エーカー(東京ドーム約7個分)と広大で散策というより、ハイキングが楽しめます。
bodnantgarden1.jpg
▲ 入場時に渡される園内用散策マップ

テラス式庭園の最上段にはローズガーデンがあり、北ウェールズの雄大な自然も一望できます。
そして、その下にはウォーターガーデンがあり、水車小屋のあるテラス、マグノリアのテラス、麓の川へと続きます。
bodnantgarden2.JPG
▲ ウォーターガーデンからボドナントホール(私有地のため、非公開)を撮影

渓谷や自然の景観を利用して造られている庭園は見所も多く、四季折々の美しい花や草木が楽しめます。
bodnantgarden3.jpg
▲ ビューポイントから撮影したデル(谷)のガーデン

園内にはカフェやショップ、ガーデンセンターも併設されているので、休憩やショッピングにご利用いただけます。

■ ボドナントガーデン名物「キングサリのトンネル」
キングサリ(Laburnum anagyroides)はゴールデンチェーン、キバナフジとも呼ばれるヨーロッパ原産のマメ科の落葉樹で枝から下に向かって鮮やかな黄色の花を咲かせます。
ボドナントガーデンといえば、長さ55mの「キングサリのアーチ(Laburnum Arch)」が有名で、毎年、この美しい"黄色のトンネル"を楽しみに多くの人たちがここを訪れます。
開花時期は例年5月下旬から6月上旬で、その年の気候によって多少前後しますが、3週間ほど楽しめます。
bodnantgarden4.jpg
▲ 咲き始めの「キングサリのアーチ」/ 2019年5月4日撮影

この美しいアーチを造り出すため、毎年1月に3週間の剪定作業が行われるそうです。
今年も見事に"黄色のトンネル"となった「キングサリのアーチ」をぜひ、動画でお楽しみください。

【ボドナントガーデン/キングサリのアーチ】(ナショナル・トラスト提供)
・ URL: https://youtu.be/UFoF_Nt07vw


■ ボドナントガーデンへの行き方

ロンドンから列車でチェスター(Chester)を経由し、最寄り駅のスランドゥドゥノ・ジャンクション(Llanduduno Junction)へ。【所要時間:ロンドン〜チェスター(約2時間30分)、チェスター〜スランドゥドゥノ・ジャンクション(約1時間)】

スランドゥドゥノ・ジャンクション駅からはボドナント行きの25番バス(2時間に1便程度運行)で約30分です。

世界遺産「コンウィ城」や北ウェールズのリゾート地「スランドゥドゥノ」にも近く、観光におすすめです。

【Bodnant Garden】
・ 入園料: 大人£14.80 / 小人£7.40(2020年5月現在)
・ 住所: Gardd Bodnant Garden, Tal-y-Cafn, LL28 5RE
・ URL: http://www.nationaltrust.org.uk/bodnant-garden


現在もウェールズではロックダウンが続けられているため、ボドナントガーデンも休業中ですが、1日も早く事態が収束し、安心して旅や観光を楽しめる日常が戻ってくることを願っております。

皆さまもお身体に気をつけてお過ごしください。


All text & photos by Junko Cannon


2020年5月23日

Suet Mae! (シュマイ!こんにちは!)

イギリス政府よりロックダウン緩和政策が発表され、イングランドでは先週から、社会的距離の規則を守ったうえでのスポーツやドライブ、屋外の活動が可能となりましたが、ウェールズでは1日の運動回数は制限されなくなったものの、外出については以前と変わりなく、ロックダウン生活も9週目に入ります。
ウェールズ政府の発表では、現行のロックダウンは5月28日まで続けられる予定です。

さて、イギリスでは例年、この時期に”春を知らせる花”と呼ばれる「ブルーベル(Blue Bell)」が各地で見頃を迎えます。
わが家の庭にも先週から、自生するブルーベルがかわいい姿を見せ始めました。
spanishbulebell1.JPG
▲ 庭に自生する「スパニッシュ・ブルーベル」
スパニッシュ・ブルーベルの花はベル型で先端は少しカールしている程度です。
葯は青みがかっていて、花は茎の周り全体についています。
葉はイングリッシュに比べて広く、香りはほとんどありません。
日差しに強く、日向でも自生するのが特徴です。

■ 妖精が住む「ブルーベルの森」
ブルーベルが群生する森は「ブルーベルの森(Bluebell Woods)」と呼ばれ、森一面がブルーに染まる様子は「青い絨毯」とも例えられるほど、幻想的な世界が広がります。
そのため、イギリスでは昔から、このブルーベルの森には「妖精が住んでいる」と伝えられ、イギリスの人々に愛され大切にされています。
なかでも、イングリッシュ・ブルーベルが群生する森は「古代の森(Ancient Woodland)」ともいわれ、貴重な自然保護地域として、ナショナル・トラストやウッドランド・トラストなどによって管理、保護されています。
現在、ナショナル・トラストの公式サイトでは「イングリッシュ・ブルーベルの森」の様子が動画で無料配信されていますのでお楽しみください。

【イングリッシュ・ブルーベルの森】(ナショナル・トラスト提供)
・URL: https://youtu.be/hT9CHTEeR6I


■ ウェールズの「ブルーベル・ウォーク」おすすめスポット

ブルーベルの森を散策することをイギリスでは「ブルーベル・ウォーク」といい、日本人がお花見に行くようにイギリス人は春になるとブルーベル・ウォークに出かけます。

ウェールズには観光もかねて、ブルーベル・ウォークを楽しめる”おすすめのスポット”がありますのでご紹介します。

ブルーベルの開花期間は2週間程ですが桜同様、その年の気候や場所によって、開花時期が異なるため、お訪ねの際にはウェブサイトなどで開花状況をご確認ください。

・ チャーク城(Chirk Castle) chirkcastle2.jpg

イングランドとの国境に近い北ウェールズにある14世紀初めに建てられたチャーク城は十数年程前まで邸宅として使用されていたため、城内は中世そのままの部分も残っていて見応えがあります。

ブルーベル・ウォークは敷地内にある約2kmの散策道でお楽しみいただけます。

近くにはナローボートが行き交う「チャーク水路橋」や世界遺産「ポントカサステ水路橋」など、見どころも多くおすすめです。

現在はナショナル・トラストが管理・運営を行っています。

【Chirk Castle】
・住所: Chirk, Wrexkam LL14 5AF
・URL: http://www.nationaltrust.org.uk/chirk-castle


・ コッホ城(Castell Coch) castellcoch1.jpg

ウェールズで最も美しいと称されるコッホ城はウェールズの首都カーディフから9kmほど北にあります。

コッホはウェールズ語で赤を意味し、13世紀に建てられた際、赤い砂岩で出来ていたことから「赤い城」と名付けられました。

現在のコッホ城は19世紀後半に再建されたものですが、古城の多いウェールズでも珍しいタイプのおとぎ話に出てくるようなかわいいお城です。

ブルーベル・ウォークはコッホ城の北にある「ファウルの森(Fforest Fawr)」へと続くふたつの散策道、ヘンリー卿のトレイル(Sir Henry’s Trail / 3.72km)またはバージズウェイ(Burges’ Way / 1.12km)でお楽しみいただけます。

コッホ城は現在、ウェールズ政府関係機関カドゥーが運営・管理していますが、ファウルの森はウッドランド・トラストが保護活動に取り組んでいます。

【Castell Coch】
・住所: Cardiff CF15 7JS
・URL: https://cadw.gov.wales/visit/places-to-visit/castell-coch

【Fforest Fawr】
・URL: https://www.woodlandtrust.org.uk/visiting-woods/woods/fforest-fawr/


旅行に出かけられない日々が続いていますが、ご紹介したバーチャルなどで「イギリスの春」をお楽しみいただけたらと思います。

皆さまもお身体に気をつけてお過ごしください。

All text & photos by Junko Cannon
2020年5月18日

Suet Mae! (シュマイ!こんにちは!)

イギリスのロックダウンは7週目に入りましたが、先日、イギリスの新型コロナウイルスによる死者数はイタリアを抜いて、ヨーロッパ最多となりました。
ただ、ボリス・ジョンソン首相が「イギリスのコロナ禍はピークを過ぎた」と発表したこともあり、経済面での影響が深刻化している現在、ロックダウンの制限緩和を求める声が強まっています。
そして、本日(5月10日)、イギリス政府は今後の対策を発表する予定です。

ウェールズは3週間のロックダウン延長
これに先立ち、ウェールズでは5月8日(金)、マーク・ドレイクフォード首席大臣がウェールズ政府独自の政策として”Modest(控えめ)”なロックダウンの変更を発表しました。
変更内容は以下のとおりです。

2020年5月11日(月)より
・ 運動のための外出は一日複数回可能。ただし、自宅からかなり離れた距離での運動は認められない。
・ ガーデンセンターの営業開始。ただし、スーパー同様、2mのソーシャルディスタンスを厳守。

ドレイクフォード首席大臣はこの”控えめ”な制限緩和に対して、「大規模な制限緩和は時期尚早」と警告し、「ウェールズ国内の外出制限をさらに3週間延長する」と発表。
ウェールズのロックダウンはウェールズ政府によって、5月28日(木)まで続けられることが決まりました。

イギリス政府はイングランドの政策方針を発表予定
スコットランドと北アイルランドの政府もすでに各国での規制緩和方針とロックダウンの延長を発表しているため、イギリス政府は今後、イングランドの政策を担うことになり、本日の発表もイングランドのロックダウンに関してとなりそうです。
これに対し、ドレイクフォード首席大臣は「ジョンソン首相のイングランドに対するロックダウンについての発表はウェールズと”大まかに”似ているだろう」とコメントし、「首相の発表前にウェールズが発表したことはダウニング通り(首相官邸)を牽制したわけではない」ともつけ加えました。

本日のジョンソン首相の発表が気になります。


今回のことでイギリスは本当に4つの国がそれぞれ独立した政策を行えるのだと改めて思い知りました。

ドレイクフォード首席大臣は「イギリスの各政府と歩調を合わせて、前進していきたい」と述べていますが、「ウェールズがロックダウン継続中はウェールズ国内の海や山への旅行を考えている人は誰であろうと、停止させて帰宅させる」ともコメントしています。


Walesnhs.jpg

さらに3週間、ウェールズ政府の方針に従って、”Stay Home”を続けたいと思います。


皆さまもどうかお身体にはお気をつけてお過ごしください。


2020年5月10日
2020年5月 3日
2020年4月27日
2020年4月19日
2020年4月10日
⇒すべての記事を見る

イギリス旅行 旅スケジュール

旅行者の作る、新着!旅スケジュールをご紹介します。 ■イギリスの旅行記・口コミ「旅スケ」へ

ヨーロッパ特派員ブログ一覧

アイスランド/レイキャヴィークアイルランド/ゴールウェイイギリス/イーリーイギリス/ウェルシュプールイギリス/エディンバライギリス/カーディフイギリス/ギルフォードイギリス/グラスゴーイギリス/ケンダルイギリス/ケンブリッジイギリス/コッツウォルズイギリス/ヒースローイギリス/ブリストルイギリス/ベルファストイギリス/ヨークイギリス/ロンドンイギリス/ロンドン2イギリス/ロンドン3イギリス/ロンドン4イタリア/アンコーナイタリア/アンドリアイタリア/シチリア島イタリア/ジェノバイタリア/トリノイタリア/ナポリイタリア/ナポリ2イタリア/ナポリ3イタリア/パルマイタリア/フィレンツェイタリア/ベネチアイタリア/ボローニャイタリア/ミラノイタリア/ミラノ2イタリア/ラ・スペツィアイタリア/ローマイタリア/ローマ2イタリア/ローマ3ウクライナ/オデッサエストニア/タリンエストニア/タルツオランダ/アイントホーフェンオランダ/アムステルダムオランダ/デンボスオランダ/ライデンオーストリア/ウィーンオーストリア/ウィーン2オーストリア/チロルオーストリア/リンツキプロス/ニコシアギリシア/パロス島ギリシャ/アテネクロアチア/コルチュラ島クロアチア/ザグレブクロアチア/ドゥブロヴニクジョージア/トビリシスイス/アッペンツェルスイス/チューリヒスイス/ベルンスウェーデン/ストックホルムスペイン/イビサ島スペイン/バルセロナスペイン/バルセロナ2スペイン/バレンシアスペイン/バレンシア2スペイン/ビトリアスペイン/ビルバオスペイン/マドリッドスペイン/マドリッド2スペイン/レオンスロヴェニア/リュブリャナセルビア/ベオグラードチェコ/ブルノチェコ/プラハチェコ/プラハ2デンマーク/コペンハーゲンドイツ/ケルンドイツ/ケルン2ドイツ/シュタインバッハドイツ/デュイスブルクドイツ/デュッセルドルフドイツ/ハノーファードイツ/ハンブルクドイツ/フライブルクドイツ/フランクフルトドイツ/ブレーメンドイツ/ベルリンドイツ/ボンドイツ/ミュンヘンドイツ/ミュンヘン2ドイツ/ミンデンドイツ/ライプツィヒドイツ/レーゲンスブルクドイツ/ワイマールノルウェー/オスロノルウェー/オスロ2ノルウェー/オスロ3ノルウェー/ベルゲンハンガリー/ブダペストフィンランド/サヴォンリンナフィンランド/トゥルクフィンランド/ヘルシンキフィンランド/レヴィ・サーリセルカフランス/アヌシーフランス/アンボアーズフランス/カンヌフランス/コートダジュールフランス/ストラスブールフランス/トゥルコアンフランス/トゥールーズフランス/ナルボンヌフランス/パリフランス/パリ2フランス/パリ3フランス/ブールジュフランス/ボルドーフランス/マルセイユフランス/リヨンフランス/リヨン2フランス/レンヌブルガリア/ソフィアブルガリア/プレヴェンベルギー/ゲントベルギー/ブリュッセルベルギー/ルーヴェンポルトガル/ポルトポルトガル/リスボンポーランド/カトビッツェマケドニア/スコピエマルタ/マルタ島モンテネグロ/ポドゴリツァヨーロッパ/バルカンラトヴィア/リーガルクセンブルク/ルクセンブルクルーマニア/ブカレストロシア/サンクトペテルブルグロシア/モスクワ

ヨーロッパにもどる

  • 特派員プロフィール
  • ウェルシュプール特派員

    ウェルシュプール特派員
    キャノン 純子 さん
    大手旅行会社の添乗員として、20年以上、国内・海外を問わず、お客様の旅のサポートに従事。欧州を中心に約60ヵ国の渡航経験あり。2016年6月、結婚を機にウェールズへ移住。その後、地元カレッジで調理師資格を取得し、現在は地元のレストランでシェフとして働きながら、今までの経験を活かし、ウェールズを中心とした現地コーディネーターとして活動中。観光情報や文化、生活など幅広い分野でウェールズの魅力をお届けします。
    現地サポートや各種問い合わせはこちらまでご連絡ください。 DISQUS ID @disqus_rNn32G170T

  • リーダーに登録

地球の歩き方Web特派員募集