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イギリス/ウェルシュプール特派員ブログ キャノン 純子 さん

イギリス・ウェルシュプール特派員が現地からヨーロッパ地域に至るまで、旅行・観光・食事などの現地最新情報をお伝えします。

2020年3月28日

イギリス南西部コーンウォール地方 「アーサー王誕生の地」ティンタジェル城


イギリス南西部コーンウォール地方 「アーサー王誕生の地」ティンタジェル城

Sut Mae!(シュマイ!こんにちは!)
前回に引き続き、今回もウェールズとゆかりのある「アーサー王伝説」にまつわる場所をご紹介します。

■「セント・マイケルズ・レイライン」が貫く、イングランド南西部コーンウォール地方
イギリス南西部の半島型の地域、イングランドのコーンウォール地方はウェールズやスコットランド同様、ケルト民族の土地だったことから、コーニッシュ文化と呼ばれる独自の文化を持っています。
また、前回ご紹介したイギリス最大のレイライン「セント・マイケルズ・レイライン」がこの地方を貫いていることから、パワースポットが点在するエリアとして知られ、そのパワーを求めて世界中から多くの人たちが訪れる人気の観光エリアです。
そして、ウェールズとゆかりのある「アーサー王伝説」にまつわる場所が多いことでも知られています。

■「アーサー王誕生の地」崖上の城跡、ティンタジェル城
アーサー王誕生の地として有名な崖上の城跡、ティンタジェル城。
この地でアーサー王は魔法使いマーリンの手引きによって、ブリタニア王ユーサーとコーンウォール公妃イグレインの子として生まれたといわれています。
このアーサー王の物語は史実ではなく、あくまでも伝説に過ぎないのですが、昔からイギリスの王族たちに人気があり、多くの文化人や芸術家たちもまた、この物語に魅了され影響を受けて数多くの作品を生み出しました。
そして、現代でも映画やアニメ、ゲームなどで、このアーサー王と物語に登場する円卓の騎士たちは世界中の人たちに愛され続けています。
そんなアーサー王が誕生した場所、ティンタジェル城はコーンウォールのティンタジェル沿岸部と呼ばれる岬の先端、断崖絶壁にある城塞です。
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▲岬に立つアーサー王の像/Photo by Junko Cannon

この地は古代、ローマ人の居住地でしたが、ローマ人がブリテン島を去ったあと、中世初期頃にはケルト人が城砦を築いていたといわれます。
そして、現存する城跡は1230年頃、アーサー王伝説に影響を受けたイングランド王族のコーンウォール伯リチャードによって、築城されました。
城はアーサー王の時代に合わせて、古式の様式で建築され、城自体の戦略的価値はまったくなかったといわれます。
このことからもリチャード伯のアーサー王に対する憧れや思い入れが強く感じられます。
ただ残念なことに、リチャード伯の後継者たちはこの城に興味がなかったため、そのあと城は荒廃し、1330年頃には屋根も崩れ住居としての機能がなくなり、現在のような廃墟になってしまいました。

現在のような観光地になったのはヴィクトリア朝時代にアーサー王伝説のブームが起きたことがきっかけといわれています。当時はトレヴェナと呼ばれていた村の名も観光客誘致のため、ティンタジェルと改名されました。

ティンタジェル城は現在、イギリス政府により設立された景観保護団体イングリッシュ・ヘリテージによって、管理・運営されています。
受付で入場料を支払うと見どころのポイントや散策ルートが記載された地図(英語版)がもらえます。
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▲ティンタジェル城の散策マップ/Photo by Junko Cannon

また、受付から、城跡の入口と麓のカフェまではランドローバーの有料送迎サービスがあり、坂道の上り下りが苦手な方にはおすすめです。
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▲ランドローバー送迎サービスの案内板/Photo bu Junko Cannon

坂を下り、城跡の入口への分岐点には配布された地図と同じ城跡内の案内板があり、散策するルートを決める道標になっています。
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▲ティンタジェル城内の案内板/Photo by Junko Cannon

受付ですすめられたルートは分岐点に向かって、左へ進むルートで小さな橋を渡り、緩やかな上り坂が続く前方には城跡らしき建物が見えています。
ちなみに右ルートはそのまま麓のカフェまで下り坂が続いていて、こちらを選んだ場合、坂道を下りきったあとに城跡まで続く長い長い上り階段が待っています。
おすすめルートでは城跡を一周りしたあと、この階段を下りて、麓へと向かいます。
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▲ティンタジェル城跡入口の分岐点/Photo by Junko Cannon

推奨ルートの左へ進むと城跡入口があり、受付で購入した入場券の提示を求められます。入場券の紛失にご注意ください。
入口を通過すると、ゲートハウス・コートヤードと呼ばれる城門と拓けた中庭跡があり、その先に2019年8月完成の橋が架かっています。
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▲ゲートハウス・コートヤード/Photo by Junko Cannon

橋が架けられるまでは急な階段を下りて、また上がるというたいへんな道のりで、観光客が多い時には渋滞もする難所でしたが、現在はこの橋の完成によって、スムーズに観光ができるようになりました。
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▲ティンタジェル城跡に架かる橋/Photo by Junko Cannon

橋を渡るとグレートホール(大広間)跡があり、その先には眺めがいいビューポイントが続きます。
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▲グレートホール跡/Photo by Junko Cannon

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▲ビューポイントからの眺め。高台にある建物は19世紀に建てられた人気のキャメロット・キャッスル・ホテル/Photo by Junko Cannon

城跡を一周したあとは浜辺へと続く急な階段を下ります。
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▲海岸線の岩場に作られた階段

入り組んだ海岸には自然にできた洞窟もあり、そのひとつが「マーリンの洞窟」と呼ばれ、アーサー王伝説に登場する魔法使いマーリンが住んでいたといわれています。
このマーリンの洞窟、干潮時には浜辺から中へ入ることもできる人気のスポットです。

見学後は麓のカフェで休憩や売店でのショッピングも楽しめます。
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▲ティンタジェル城跡麓のカフェ/Photo by Junko Cannon

麓からは受付まで続く長い坂道を観光の余韻に浸りながら歩いて上がるもよし、ランドローバーの有料送迎サービスを利用し、体力を温存するもよしです。

Tintagel Castle
住所:Castle Rd., Tintagel, Cornwall, PL34 0HE
URL:https://www.english-heritage.org.uk/visit/places/tintagel-castle/



■ティンタジェル城への行き方

ロンドン・パディントン駅から、エクスター・セント・デイビッズ駅まで列車で約2時間30分。

セント・デイビッズ駅からは6番バス(Libraryで途中乗り換えあり。The Strandにて下車/約2時間)、95番バス(Visitor Centreにて下車/約1時間)を乗り継いで、ティンタジェルのビジターセンターへ。

ビジターセンターからティンタジェル城まで約1km、徒歩15分程です。

*曜日・時間帯によって、推奨ルート(バスの乗り継ぎ)は変わります。また、このほかにペンザンスやプリマスからバスを乗り継ぐルートもあります。


■コーンウォール名物「コーニッシュ・パスティ」

最後に......コーンウォールといえば、忘れてはならないのが伝統料理ともいわれる名物のコーニッシュ・パスティ。

半月状の形をした具入りのペイストリーです。

その昔、鉱山で働く作業者たちが坑内で作業の合間に食べられるように作られたといわれ、持ち運びやすく食べやすい形、作業中の汚れた手で持っても中身がしっかり守られる分厚い皮が特徴です。

ティンタジェルの町にもこのコーニッシュ・パスティの店が何軒かありますので旅の記念にぜひ、このコーンウォールのソウルフードをお試しください。 cornishpasty.JPG

▲コーンウォール名物"コーニッシュ・パスティ"/Photo by Junko Cannon

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2020年3月28日
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2020/3/31更新

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  • 特派員プロフィール
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    キャノン 純子 さん
    大手旅行会社の添乗員として、20年以上、国内・海外を問わず、お客様の旅のサポートに従事。欧州を中心に約60ヵ国の渡航経験あり。2016年6月、結婚を機にウェールズへ移住。その後、地元カレッジで調理師資格を取得し、現在は地元のレストランでシェフとして働きながら、今までの経験を活かし、ウェールズを中心とした現地コーディネーターとして活動中。観光情報や文化、生活など幅広い分野でウェールズの魅力をお届けします。
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