【湖水地方】 桂冠詩人ワーズワースゆかりの村「グラスミア」

公開日 : 2021年09月20日
最終更新 :
筆者 : June

Sut Mae!(シュマイ!こんにちは!)

先日、わが家にボーダテリアの子犬JJを家族に迎えました。

スコットランドのローランド西部、ハイランド南部に位置するローモンド湖(Loch Lomond)近郊で生まれたJJを迎えに行った際、ついでに湖水地方やヨークシャー・デイルズ国立公園にも立ち寄ったので今回は湖水地方の村「グラスミア(Grasmere)」を紹介します。

いまだ新型コロナウイルス感染拡大により、旅行は難しい状況ですが、事態が収束したら、ぜひ訪れてほしいおすすめの場所です。

■ 湖のほとりにたたずむ静かな村「グラスミア」

湖水地方北部、グラスミア湖(Grasmere)の北にあるグラスミア村はイギリスを代表する詩人ウィリアム・ワーズワース(William Wordsworth:1770~1850)が「今までに見たこともないようなすばらしい場所」と賞賛し、長年暮らした地です。

古い石造りの家並みが続く静かな村の南側にはワーズワースが妹のドロシーと、そして幼なじみのメアリーと結婚してからは3人で暮らしたダブ・コテージ(Dowe Cottage)があり、現在は彼の原稿や遺品、ドロシーの日記などを展示した「ワーズワース博物館(The Wordsworth Museum)」として一般公開されています。

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■ ワーズワースが家族と眠る「聖オズワルド教会」

村の中心に建つ「聖オズワルド教会(Parish Church of St.Oswald)」の中庭にはワーズワースとその家族が眠る墓があります。 7世紀に建てられたとされる教会はその後何度か増改築され、現在の姿になりましたが、最も古い部分は14世紀にさかのぼり、北側部分は16世紀始めに宿泊施設として利用されていたのだとか......

むき出しの梁が天井を交差する教会内は華やかな装飾はなく、いたってシンプル。落ち着いた雰囲気がかえって歴史を感じさせます。

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教会裏手の中庭が墓地になっていて、ワーズワースの墓は南東の角にあります。

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また、教会脇を流れるロゼイ川(River Rothay)沿いにはワーズワース水仙庭園(The Wordsworth Daffodil Garden)もあり、春先には満開の水仙を観賞しながら、散策が楽しめます。

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■ グラスミアの人気ティールーム「グラスミア・ティー・ガーデンズ」

ロゼイ川にかかる石橋のふもとにおすすめのティールーム「グラスミア・ティー・ガーデンズ」があります。

川沿いのテラス席からは聖オズワルド教会や水仙庭園を眺めることができて、雰囲気が最高です。

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残念ながら、今回は時計塔部分が工事中のため、シートに覆われていて、教会全体を望むことはできませんでしたが、緑に囲まれたテラス席でのティータイムはそれだけでも十分楽しめました。

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■ グラスミア名物「セーラ・ネルソンのグラスミア・ジンジャーブレッド」

1854年創業の老舗「セーラ・ネルソンのグラスミア・ジンジャーブレッド(Sarah Nelson's Grasmere Gingerbread」はヴィクトリア時代の料理家セーラ・ネルソンが現在、店を構えている小さな元教会付属の学校でスパイスと甘味を合わせたオリジナルレシピのジンジャーブレッドを焼き上げ、村の人たちやグラスミアを訪れる旅行者たちに販売したのが始まりです。

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店内はカウンターのみでとてもこぢんまりとしていますが、ジンジャーブレッドのほかにも地元で作られたジャムやラムバター、ファッジ、トフィーなどが並んでいます。

この日の販売員さんは男性でしたが、女性はいつも時代物のキャップとエプロン姿で店頭に立っているので店内の雰囲気とよくマッチしていてすてきです。

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▲ 気軽に撮影にも協力してくださった販売員のポールさん

ビスケットともケーキとも違うスパイスが効いたほどよい甘みのジンジャーブレッドは6枚入り(£3.95)、12枚入り(£7.50)と値段も手頃でおみやげにも最適です。

もちろん、1枚(£0.80)からでも購入できるので気軽に食べ歩きも楽しめます。

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ジンジャーブレッドは1週間ほど日持ちするそうですが、店頭ではいつも焼き立てを用意しているので、ぜひその場でもご賞味ください。

素朴な味わいと上品なショウガの香りがクセになること間違いなしです。

■ Sarah Nelson's Grasmere Gingerbread

・ 住所: Church Cottage, LA22 9SW

湖水地方を訪れの際にはぜひ、グラスメア村での散策もお楽しみください。

筆者

イギリス特派員

June

60カ国以上の渡航歴あり。2016年、結婚を機に英ウェールズへ移住。

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