人情溢れまくるザグレブっ子たち

公開日 : 2014年11月27日
最終更新 :

今月の地球の歩き方特派員ブログのお題「あったかエピソード」。

何について書こうかなぁ~と思いをめぐらし、真っ先に頭に浮かんだのがクロアチアの街角で出逢ったおじいちゃんやおばあちゃんたちでした。

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ザグレブに住みはじめて2年ちょっと。

このブログを書き始めてからもうすぐ2年が経ちますが、クロアチアで暮らす中で本当に色々ありました。

習慣や考え方の違いで「なんでこうなんだ~!?」「だからクロアチアは・・・」と文句を言いたくなるようなことや、普段の生活でついヘコんでしまいそうなことがたくさんありましたが、家族や友達以外にも、見知らぬおじいちゃん、おばあちゃんに助けらたことも随分ありました。

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今となってはなんでそんなに落ち込んでいたのか忘れてしましたが、とても気分が沈んでいた日、気分転換にドラツ市場の鮮やかな野菜やくだものでも見て元気を出そうと、何を買うでもなくぶらぶら歩いていた時のこと。「お~!まみ~~!」大声で両手を広げて名前を呼んでくれるおじいちゃんの姿が目に入りました。

「元気元気~」と笑いながらも、元気がないのが伝わってしまったのか、「今日はラディッシュがたくさんあるから持ってきな!」と袋いっぱいのラディッシュを渡してくれるおじいちゃん。焦ってお財布を取り出すと「いいの、いいの!たくさんあるから持ってゆきな~。ほらっ、バラもおまけ」と笑って、頑としてお金を受け取ってくれないのです。なんだか申し訳ないな・・・と思いつつ、そんなおじいちゃんのおかげで心がほっこり。一気に元気になったものです。

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その後も元気いっぱいの日でも、このおじいちゃんは何かにつけて「いいの、いいの~。いっぱいあるから持ってゆきな~」と頑としてお金を受け取ってくれないので、なんだかタダで野菜をもらいに行っているみたいで申し訳ないなぁ・・・とおじいちゃんに顔を見せるのが少し心苦しくなり、どうしたものか・・・と悩んだ上思いついた方法。

(クロアチア人には「そう思うのが日本人なんだよね~。おじいちゃんがくれるって言ってるんだから、素直にありがとう!ってもらっておけばいいのに」と笑われましたが・・・)

暑い夏の時期だったので冷たい瓶ビールを買ってゆき、おじいちゃんに「いつもたくさん野菜をありがとうございます」と渡すと大喜びしてくれました。

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(おじいちゃんがくれたバラ。とってもうれしかったです!)

今乗っている自転車の前に乗っていたポンコツ自転車。

完全にダメになる最後の数ヶ月はしょっちゅうパンクしたりチェーンが外れたりととんでもないポンコツぶりでした。

朝オフィスに向かっている時、昨日も帰り道にチェーンが外れたばっかりだというのに、またチェーンが外れてしまい「もぉ~・・・また~??」とがっくり。

自分でなかなか直せずに、どうしようかと困っていたところに、(なぜか)シャツの前ボタン全開(ぽっちゃりおなかが丸見え)!のインパクト大のおじいちゃんが「どうしたんだい?」とひょっこり後ろから声をかけてくれました。

「あっ、クロアチア語で"チェーンが外れた"ってなんて言うんだっけ??」と焦る私をよそに、事態を把握したおじいちゃんは手を真っ黒にしながら、あっという間にチェーンをかけなおしてくれました。

「(おじいちゃんの)手が真っ黒・・・すみません。ありがとうございます」と言う私に「いいの、いいの、気をつけて運転しなさいよ!」と自転車がしっかりと動いているのかを確認するためか、私の姿が見えなくなるまで手を振って見届けてくれました。

このおじいちゃんだけではなく、チェーンが外れて道端で止まっている毎に、ほとんど毎回誰かが助けてくれました。

あまりにものポンコツぶりに腹が立って、新しい自転車を買ったらすぐに捨ててやる!と思っていたのですが、そんな色々な思い出もあり、納屋に保管しています。(しっかり修理したらまた乗れますしね・・・!)

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ついこの間も、街中で見知らぬおじいちゃんが助けてくれました。

住所と場所を記した地図を持っていたにも関わらず、目的地のお店が見えてこず同じ場所を行ったり来たり。

かなりタイトなスケジュールで動いていた日で「おかしいな~。このあたりなんだけどな・・・。」と、待ち合わせの時間に遅れそうになり焦って道行く人に尋ねるものの、地図を見せてもみんな「ここのはずなんだけどねぇ・・・。」とわからず。

「この辺なのに・・・なんで~??」と同じ場所を行ったり来たりしているところに「すみません。もしかして道に迷ったのですか?そこのカフェに座ってコーヒーを飲んでいたのですあ、さっきからずっとここを行ったり来たりしているあなたの様子が気になって。もしかすると道に迷っているのではないかと思って・・・」とおじいちゃんが親切にも声をかけてくれたのです。

おじいちゃんのおかげで約束の時間にも間に合い、親切にもお店の手前まで一緒に歩いてくれる間、楽しい話も聞かせてくださり、ちょっと緊張していた心もリラックスできました。

(持ってきた地図のお店の場所が間違っていたようです;)

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(よく行くパン屋さん)

他にも、イライラ・カリカリしている時に、気分転換にパン屋さんにおやつを買いに行くと「もりもり食べて頑張って!」とサービスで多めにパンを袋に入れてくれたり、ふらっと立ち寄ったキオスクのおばちゃんとの何気ない会話に心癒されたり・・・。

短気な私ですが、クロアチアでは仏頂面をしてカリカリ歩いていても、数十分もしないうちに誰かが心をほぐしてくれます。(カリカリする原因がクロアチア人だったりすることも随分多いのですが。。。笑)

首都と言っても小さなザグレブ。

そんなザグレブでは、スーパーや街のお店、カフェなど、何度か通うとすぐに顔見知りになってしまいます。クロアチア人は「ザグレブは大きな町。何でも揃う都会!」と信じて疑わず、ダルマチア地方の人たちは「ザグレブは都会だしね~・・・ザグレブっ子は都会人。なんだか気取っていて、冷たい感じがする」なんてよく言いますが、私からしてみるとザグレブっ子も十分オープンで親切、人情に溢れまくっています。(私の中では"ザグレブっ子=都会っ子"というイメージはありません・・・・ 笑)

私にとってはぴったりの、心地いい他人との距離感があるザグレブでは、日常に「あったかエピソード」が溢れています。

みなさんもザグレブ、クロアチアへお越しの際は、きっとたくさんの「あったかエピソード」ができるはずです・・・♪

(11月お題"あったかエピソード")

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