古都サルバドールへ。アフロブラジリアンの街はエネルギッシュでした

公開日 : 2014年08月28日
最終更新 :

ブラジルで暮らし始めてまもなく、レゼンデの中心街でカポエイラ教室の路上パフォーマンスを見ました。

カポエイラは奴隷として生きるアフリカ人が踊りに見せかけて練習した格闘技。独特の音とリズムを奏でるビリンバウなどの民族楽器の演奏と唄に合わせて戦います。ゆるい感じさえする音楽ですが、実はその歌詞には彼らの自己認識と自由への闘争の心が込められているのだそう。

虐げられた毎日の中でも「自分を失うな」と励まし合い、確認し合い、若年者へと歌い継いできたものなのでしょうね。

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そんなことを考えて以来、カポエイラが生まれたサルバドールは、私の中では常に行ってみたい街上位にありました。3連休でも旅行できる場所ですが、長めに滞在したかったもので、休暇を利用し4泊5日で行ってきました。

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サルバドールは16世紀から200年間以上ブラジルの首都であった街。

やはり古都っていいですね!歴史や文化を濃厚に感じられます。南北米大陸の中で最も多くのバロック様式の建築物が集合している街であり、世界遺産にも登録。

そして、奴隷たちが逆境をバネに培った文化はすごくエネルギッシュ。数世紀の時を経て、ポルトガルとアフリカとブラジルが絶妙にミックスされ、その文化は今も進化を続けています。

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郷土芸能を一度に鑑賞できる劇場

旧市街の中心、ペロウリーニョ広場のすぐ近くにあるミゲル・サンタナ劇場(Teatro Miguel Santana)で、アフロブラジリアンの文化がすべて詰まったショーを鑑賞しました。ショーは撮影禁止のため写真は看板だけですが、ここ、おすすめです!

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ブラジルの奴隷の間で独自に発展したアフリカ起源の密教「カンドンブレー」に基づいた舞踏では、神が降臨する様子を踊り狂い、本物の宗教儀式さながら。異様な雰囲気にうちの子供達は固まってしまうほどでした。その後も火花飛び散るナイフのダンスあり、カポエイラあり、なにしろ力強い!

その上、ダンサーのレベルがすごく高い! 100席程度の小さな劇場なので、黒い筋肉ににじむ汗のつぶが見えるほどの接近感がまた迫力を増します。ダンサーの後ろで始終続く民族楽器の生演奏と唄も心地よく、すっかり舞台に心酔しました。

鑑賞料は一人45レアル(約2070円)で火曜日と日曜日を除く毎晩20時から。私は開演10分前に行って無事に入れましたが、満席ギリギリ、危なかったです。でも早く会場に入った人が後ろから席を詰めていくシステムのようで、一番前に座れました。予約は必要ありませんが、心配な場合は当日の夕方にでも直接劇場に行って前売り券を購入するといいと思います。

■Teatro Miguel Santana

Rua Gregório de Matos, 49 - Pelourinho, Salvador

Tel&Fax: 55 (71) 3322-1962

ホテルで治安情報入手

サルバドールでは歴史地区内にある小さなホテルに滞在しました。

設備はそれなりですが、たくさんの絵画やアートが飾られた共有スペースのインテリアは好きな感じだったし、部屋から見える港の景色もなかなかでしたよ。

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毎日朝食時に女性オーナーと英語が話せるその娘が宿泊客を一組ずつまわり、「今日はどこに行く?行き方はわかる?」と観光の相談にのってくれるアットホームで気配りのあるホテル。

「この通りには入っちゃダメ」などということも、旧市街の地図を広げて教えてくれました。ほんの一本外れただけで地元の人も危ないと言う場所があるわけで、助かりました。

■Solar do Carmo

R. Direita de Santo Antônio, 108 - Santo Antonio -, Salvador,

Tel: 55(71) 3323-0644

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音楽好きなら火曜泊!

それから、ホテルのオーナー母娘が言ったのは、「火曜日にサルバドールに滞在してラッキーね」ということ。なにやら毎週火曜日の夜は特別な夜だというのです。

もちろん繰り出しましたよ、火曜の夜。黒人教会のミサや、アフロパーカッションのパフォーマンスなど、楽しんできました。まるで街全体が野音フェス状態!

火曜の夜の顛末は以下の記事で紹介していますので、音楽好き、フェス好きの方はチェックしてみてください。

(アウトドアとフェス好き読者のためのニュースサイトAkimama内)

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サルバドールが私的ツボだったのには、まだまだ他にもあるからでして...。今日はすでに長くなりましたので、次回お届けしますね。

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