シューマン夫妻のお墓はボンにあります。

公開日 : 2016年06月27日
最終更新 :

ボンといえばベートーベンハウスが有名ですが、実はベートーベン以外にもボンにゆかりのある有名な音楽家がいます。ロベルト・シューマンとクララ・シューマンです。

ロベルトは誰もが知る作曲家ですが、彼の妻であるクララもまた天才的なピアニストとして有名でした。

彼女はシューマンが亡くなった後も精力的に彼の楽曲を演奏し続けました。

クララは最後の100マルク紙幣の肖像画にもなっています(亡くなった3年後から)。

clara-schumann-mark-thumb-7.jpg

その二人の墓がボンのAlter Friedhofという古い墓地にあります。

街の中心にある墓地は大きな木に囲まれ、厳かな雰囲気が漂っています。太陽の光が緑から差し込む墓地は異世界のようで、カメラマンもよく見かけます。

3ヘクタールある墓地の中心には小さな教会もあります。この墓地は特に影響力のあった人が埋葬される墓地で、墓地の入り口付近には著名人の墓がどこにあるかを示す地図があります。

アウグスト・マッケ、ベートーベンの母親やシラーの妻の墓もここにあります。

(その他の著名人はこちら(英語)をご参考ください)

Alter Friedhof4.JPG

もともとザクセン出身の二人ですが、ロベルトの希望でボンに引っ越しました。

ロベルトは晩年精神を病み、ボンにある精神病院に入りましたが、結局自殺をしてしまいました。

8人もの子供を一人で養わなければいけなくなったクララ(亡くなった当初、クララは妊娠中でした)は友人のブラームスに支えられながらも、大変な生活を送ったそうです。

ドイツではひとりにつき、ひとつの墓が基本ですが、二人は同じ墓で眠っています。

墓地の中でもひときわ大きな墓は白い大理石でできており、墓の上部にロベルトのレリーフが彫られており、クララがそれを見上げています。

バイオリンを弾く天使から、この墓が音楽家に関わるものだということが見て取れます。

春には花が芽吹き、大変美しいです。1856年にロベルトはこの墓に埋葬され、その40年後クララも埋葬されました。

schumann1.JPG

3月までは改修中で、幕の下に隠れていましたが、最近足を運びましたら、見られるようになっていました。

是非興味のある方は行ってみてください。日本とは全く違う趣の古い墓地を見に行くのも楽しいと思います。

ボンの中心地から歩いて10分ほどで到着します。

Alter Friedhof2.JPG

ちなみに現在ドイツでは25年あるいは30年しか墓地が貸し出されません。

なんとそれを過ぎると墓石が撤去されてしまいます。契約によってはさらに延長できるそうですが、先祖供養を大事にする日本人からすると、なんだか少しカルチャーショックを受けてしまいます。

Alter Friedhof3.JPG

住所:Bornheimer Straße 53113 Bonn

Stadt Bonn Amt für Friedhofsangelegenheiten

TEL: 0049 (0)228-77 42 56

開門時間

3月〜10月 7:00-20:00

11月〜2月 8:00-17:00

筆者

ケルン2特派員

マリ・ミュラー

ドイツに約10年在住。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。