フランス・リヨンの治安について

公開日 : 2017年10月30日
最終更新 :
筆者 : AKINO
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リヨンはフランス第2の都市ですが、パリほど物価が高くなく、団体観光客が少なく、留学生にも「またリヨンに住みたい!」と人気の比較的治安が良い住みやすい町です。

旅行者にリヨンどうでしたか?と尋ねると、「リヨンは人が優しかった。」とよく言われます。地図を広げて立っていると道に迷ってないか声をかけてきてくれたり、メトロのラッシュの中でも、誰かが転んだら足を止めて手を差し出し、落ちたものをひろい手渡してくれます。

実際生活してると、役所の手続きや郵便局などの対応にストレスに感じることも多いですが、観光スポットでの対応は基本的にやさしく丁寧です。

ひったくり、スリ、置き引きに関して

パリより安全とはいえ、海外なので油断は禁物。夜出歩く時や持ち物の管理には常に注意が必要です。

以前エスカレーターを上っている時に、後ろにいたアラブ系フランス人の少年に、鞄から財布をすられかけたことがあります。その後ろにいたマダムが見つけて注意してくれたので危機を逃れましたが、フランス語が十分でなかったので、彼をその後警察に連れて行くこともできず、そのまま見逃しました。それ以来、鞄は体の前にするか、手をのせて歩く癖がつきました。

トラブル対応で貴重な旅行時間と楽しい気分を失わないよう、持ち物管理には十分気をつけましょう。

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在リヨン領事事務所の情報によると、日本人旅行者の場合、ホテルでの朝食時に置き引きにあうケースが多いそうです。

それから、列車が到着・出発するタイミングで、スリや置き引きが多発しています。

知人の留学生も、リヨンから電車に乗って駅を降りるとき、スーツケースがないことに気づきました。おそらく、乗る前から目を付けられていて、電車に乗って席に着いたところを見計らって、盗まれたのだと思います。この時は、スーツケースを盗んだ人がリヨンの駅で荷物を開けているところを、運よく警察が見つけて、鞄は帰ってきたそうです。

もしもの時を考え、ひと手間ですが、荷物置き場のスーツケースにはチェーンを付けておくと安心です。

領事館のサイトに日本人の被害事例が載っているので、気持ちをひきしめるために読んでおくといいかもしれません。トラブル対策、緊急連絡先、英語で相談可能な医療機関、盗難被害にあったら、病気になったらなども載っています。

あまり治安が良くないと言われているエリア

「ここは近寄るのも危険!」という場所はないですが、あまり雰囲気の良くない場所、治安が良くないと言われているエリアについてお話しします。

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ペラーシュ駅周辺

安いホテルが集まっていて、観光の中心地まで歩いてすぐそこの人気宿泊エリアですが、駅構内や周辺はあまり雰囲気がよくないことで知られています。駅前のカルノ広場は、ベンチに座ってると隣に座って誘いをかけてきたり、私はまだ会ったことがありませんが、募金を募りながらも実は詐欺師という人もいるらしいです。

駅の利用を不安に思うほどではないですが、雰囲気が一掃する12月のマルシェ・ド・ノエルの期間をのぞいて、のんびり観光する場所ではないです。

ペラーシュ駅の裏は、パリで言うところの「ブローニュの森」。売春が多い場所で、夜は中心地に比べて薄暗い雰囲気です。

その先のコンフリュアンス地区は、新しいショッピングモールやマンションができて、最近雰囲気がよくなりました。ペラーシュ駅を通るトラムT1(路面電車)に乗って、夜映画を見に行ったりしています。

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ギヨティエール地区

新市街のローヌ河沿いは、フルヴィエール大聖堂とローヌ河が見渡せるビュースポット。そこから大通りに入ると、雰囲気が変わってアラブ街です。アラブ系、アフリカ系、中国系など、移民が多く住むエリアで、中華街のアジアショップで買い物したり、ベルクール広場に行くのに私はほぼ毎日通っています。歩いてると「ニーハオ」とよく声をかけられますが、基本無視して素通りしてます。のんびり立ち止まったりして歩いていると、目が合った瞬間近づいてきて、挨拶から始まり、連絡先をきかれたり、しばらく付きまとわれることがあります。昼でも夜でも、変に絡まれないためには、しゃきっとサクサク歩いて、声をかける隙を与えないのがポイントです。

年末年始、大きなサッカー試合、フランスの革命記念日など、イベントがあると興奮しすぎて暴動がおきるので、その期間は巻き込まれないよう、地下鉄を利用するなりして立ち寄らないようにしています。

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パールデュー駅周辺

リヨンのもうひとつの主要駅パールデュー。駅の出入り口付近には、到着したばかりの観光客を狙って、待ち構えている人がいます。財布を落としたから帰りの電車賃を貸してほしい、食べ物を買う金がほしい、募金をしてほしいと寄ってきて、その間に財布をすられることもあります。

出口付近では立ち止まらずサクサク歩く、待合せはお店がある駅構内にすると良いです。スターバックス前がお勧めです。

宗教の勧誘にご注意

治安とはまた違うのですが、なんてことない通りやスーパーで買い物中に、「コンニチハ!ニホンノ方デスカ?」とおだやかに話しかけてくる2人組のフランス人がいます。最初は「日本語勉強していて、日本の~に行ったことがあるんです。日本ではどこに住んでたんですが?」なんていう楽しい会話なのですが、ある時から「ところで神様は信じていますか?」とパッと宗教の話しに変わります。

こうなったときは、話を聞く気はないことを態度と言葉でしっかりあらわさないと、ずるずる長引き、最後に資料をもらい、メールアドレスまで聞かれます。「急いでるので」でもいいので、早めに切り出して退散しましょう。大体いつも二人組です。極々普通な雰囲気なので、本当に話したくて声をかけてきてる人なのか、見分けるのが難しいです。

リヨン観光の安全対策

・かばんはしっかり締める。

・電車の出入り口で携帯を使わない。(列車を降りるときに、サッと盗まれます)

・変な人がよってきたら離れる。(何となく怪しげな人だな...というときの感は、たいがい当たっています。)

・女性が夜一人歩きするときは、ミニスカートで出歩かない。

・列車に乗るとき、荷物にチェーンを付ける。

・パールデュー駅の出口付近では立ち止まらない。待合せは、駅構内の見通しがきく場所にする。

短期滞在に「たびレジ」、長期滞在は「在留届」

海外へ短期滞在(旅行や出張など)する時は、旅行前に「たびレジ」に登録しましょう。

3ヶ月以上の長期滞在は、必ず在留届を提出しましょう。

旅券法第16条で、外国に住所・居所を定めて3ヶ月以上滞在する人は、大使館、総領事館等に在留届を提出することが義務づけられています。

在留届が提出されていないと、緊急事態が発生した場合に必要な安否確認や日本の家族への連絡ができません。

在留届の提出は、在リヨン領事事務所へ直接、または在留届電子届出システム「ORRnet」から届出できます。

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