ブラジルの宗教人口統計
ブラジルはカトリック教の国といわれています。
現に、「Carnaval(カーニバル)が終わったら、次はPáscoa(イースター)」という風にキリスト教にちなんだ行事が目白押しです。
ブラジル地理統計院(Instituto Brasileiro de Geografia e Estatística=IBGE)が発表した国勢調査(2000年)によると、ブラジルのカトリック教人口は全体約1億6987万人のうち、73.6%の約1億2498万人。
続いて、プロテスタント教が15.4%の約2618万人、心霊主義のスピリティズム(Espírita)が1.3%の約226万人、アフリカの民間信仰を起源とするウンバンダ・カンドンブレー(Umbanda・Candomblé)が0.3%の約53万人となっています。
国勢調査では、宗教人口統計を男女別、識字・非識字別、所得別、就学年数別など様ざまなカテゴリーで計算しています。
15歳以上を対象とした就学年数別宗教人口統計をみると、就学年数1年未満はカトリック教が77.4%と全体指数より増加、その他の宗教は若干少なくなる程度。
一方、就学年数15年以上になると、カトリック教は74.0%で全体指数とほとんど変わらず、プロテスタント教は9.3%と減少する代わりに、スピリティズムが6.7%と多くなります。
次に、10歳以上を対象とした所得別宗教人口統計では、最低月給(注1)1/2ヶ月分の低所得者層はカトリック教が79.4%で全体指数より増加、プロテスタント教が12.3%で微妙に減少しますが、劇的なのはスピリティズムで0.3%まで少なくなります。
ところが、最低月給30ヶ月以上の高所得者層になると、カトリック教が75.0%で全体指数とほとんど変わらないのに、プロテスタント教が8.2%と減少、反対にスピリティズムが5.1%と増加するのです。
就学年数や所得などの社会格差が宗教と関連しているなんて、興味深いですね。
注1) 最低月給(Salário Mínimo)とは政府が決めたブラジルの労働者の最低限の月給のこと。2009年2月から465レアル(約19614円、R$1=42.18円)
(写真説明:ブラジルの結婚式はキリスト教会で行うのが主流)
[参考サイト]
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