No.31 フランスとベルギーの11月11日休戦記念式典
日本と比べると祝日の少ないフランスですが、今月11月は二つも祝日があります。
11月1日の万聖節の次は、11月11日の休戦記念日。
1918年のこの日、コンピエーニュの森に設置された列車の一車両内で、第一次世界大戦の休戦協定が締結されたのです。
これを記念し、毎年各地で、戦没者慰霊行事が行われます。
例えば、パリでは以下のように予定されています。
・9時:Avenue de Tilsitt(ティルシット通り)とAvenue des champs-Elysée (シャンゼリゼ通り)の角で、当時の学生たちへ手向けた献花。
・10時:凱旋門の無名戦士の墓への献花。
・10時40分:シャンゼリゼ通りとAvenue Winston Churchill(ウィンストンチャーチル通り)角のクレマンソー像への献花。
・11時:凱旋門にて、オランド大統領出席での記念セレモニー。
・15時:20区ペール・ラ・シェーズ墓地にて、同盟国への捧げるセレモニー。
パリの凱旋門
リールでは、毎年恒例となった無料コンサートが、リール市主催で行われます。
場所:市役所大ホール(オーギュスタン・ローラン広場, place Augustin Laurent)
行き方:地下鉄mairie de Lille駅下車
時間:16時
《プログラム》
第一部:ファントマ(ミッシェル・マーニュ)、木星(ホルスト)、他。
第二部:威風堂々(エルガー)、三つのスラヴ舞曲(ドヴォルザーク)、他。
リール市庁舎
トゥルコアンでも、下のようなセレモニーが準備されているほか、この日に合わせて「国旗を掲揚しましょう」という呼びかけがなされています。
・9時半:トゥルコアン市庁舎ホールにて、展覧会の開会。
・11時半:Place de la Victoire(勝利広場)の戦死者記念像前でのセレモニー。
・12時半:市立音楽学校でのコンサート(6 rue Paul Doumer)
トゥルコアン市役所
また、国境を越えたベルギーでも、この日は祝日で、同じように各地(アントウェルペン、ブリュッセル、ディナン、リエージュ、モンス、トゥルネなど)で慰霊行事が行われます。
第一次世界大戦中、二度に亘り戦場となり、一時は廃墟と化したイープル(フランス語でYpres,フラマン語でIiper)でも、大きな記念祭が予定されています。
イープル
大まかにプログラムをご紹介すると下のようになっています。
・8時45分:フランス人墓地でのセレモニー。
・9時:聖ジョージ記念教会でのセレモニー(招待客のみ)。
・9時半:聖マーチン大聖堂での聖体の儀式。
・10時10分:ムナン門へ向かってパレードの開始
・11時:大広場への行進。
・16時半:聖マーチン大聖堂でコンサート(残念ながら切符はすでに売り切れの模様)
No.6【コラム】1914-1944-2014:その壱に書いたように、フランスのほとんどの市町村には、慰霊碑が建てられており、その多くが第一次世界大戦に関わるものです。それらの慰霊碑では、11月11日に必ず何らかの式典が予定されていると思われますので、是非、これを機会にフランスの過去を振り返ってみてください。
筆者
フランス特派員
冠 ゆき
1994年より海外生活。これでに訪れた国は約40ヵ国。フランスと世界のあれこれを切り取り日本に紹介しています。
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